出発からベニス出航まで

                                        福岡 正


ベニチュア画報




 第1日(5月30日)

大阪発

 

大阪発:成田発乗り継ぎ:ミュンヘン乗り継ぎ:ベニス着。

旅は道連れ世は情けというが、遠くヨーロッパまで来るとなると、
旅は行列を作ること、待つことの名言通り、高齢者には骨身に堪えるようだ。

それもそのはず、太陽に向かって飛ぶんだから、一日24時間が31時間にもなり、
フライト時間は14時間、待ち合わせ3空港の時間だけでも・・・嗚呼、数時間も。

旅慣れし友と同室明け易き   圭介


第2日 乗船、

ベニス出港


ベニスは英語。ベネチュアはラテン語:VENETIAE イタリア語:VENEZIAと、
今なお、いろんな言葉が生きている。

クルーズ船乗船の待ち時間前、サンマルコ広場へ。あるいはローマ広場へとベニスの観光だ。
ベニスは水の都。観光も交通の手段はタクシーでなく、舟を利用する。

ささざ波にベネチュアボート軽やかに    圭介




日本はどうも

中流以下?








いよいよ乗船。
絢爛豪華、キンキラキンで、世界の人種展覧会みたい。
クルーズ船(コスタ フォーチュナ号)は10万トン、
乗組員1000名、客員3000名。計4000人。イタリアの客船だ。

客数2800人中、イタリア人50%。
ドイツ人、イギリス人、フランス人の地元ががそれぞれ100人前後で、10%。
後、スイス、ポルトガル、オーストリアと続くが、日本人は73名で3%。

どの国も、凄いなぁ!
日本はどうも中流以下じゃないかな?と、思った。

乗船何日目かに、救助訓練があったが、避難せよとの通達は
「伊・独・英・仏・西・ポルトガル語・日」の言葉で順次流れた。
なるほど、乗客人種の人数順で、逃げられる・・・のかな?

空梅雨のアドレア海は穏やかに    圭介



 
サンマルコ広場と

ベニス俯瞰



ベニス港を出てから、イオニア海からアドリア海へ、そしてエーゲ海へ!
いよいよ出発!

船から見た岸辺は水面から幾らも高くない。
なるほど、
満ち潮のときにはサンマルコ広場が水浸しになると聞いていたが、実感した。

水浸し命運サンマルコ夏星座     圭介

私たちの船はサンマルコ広場の前を通り過ぎて行った。
サンマルコ塔が夕暮れの中、次第に薄れていく哀愁のひととき・・・