「無限の進歩の可能性」を再認識 第23回US碁コングレス 於ランカスター 中田良知 |
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7月28日から8月4日まで、ペンシルバニア州ランカスタで開催された 第23回US碁コングレスに参加しました。 US碁コングレスは今回で7回目となります。 参加者は今年も膨れあがり、約460名という新記録となりました。 (内、日本から参加の日本人約40名、アメリカ在住の日本人10名) テンコレ先生はじめ、連続23回の参加者が7名もおられて驚きでした。 スタッフメンバーと テンコレ先生の満場を唸らすレクチャー (左側は通訳の沢田さん) |
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会場のMillersville大学は木立と芝生が美しく、夜はホタルが飛び交い環境は上々。 食事もたいへんおいしく、宿舎もバス付きの一人部屋ですべてが快適でした。 たった一つ残念だったのは、私の碁の成績で、 USオープンでは1勝5敗という過去のworst 記録と並んでしまいました。 図らずも、テンコレ先生の言われる「無限の進歩の可能性」を再認識した次第です。 |
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今回の敗因は、コモキュウではない、別の原因かと考えています。 |
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(1) 持ち時間の 使い方 |
昨年まで一人1時間半の持ち時間の内、 1時間近くを残して負けていたので、 今年は時間をしっかり使って考えるようにしました。 これは良かったのですが、 試合開始後1時間半〜2時間で緊張が切れ、 何度もポカをやってしまいました。 プロの先生に伺ったら、 集中して考える時間とリラックスする時間を うまく使い分けることが大切とのことでした。 来年はこの経験を生かしたいと思っています。 |
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(2) 若い中国系の プレーヤー |
これは言い訳になりますが、 彼らは猛烈に段級位を下げて申請しています。 例えば、日本の6段クラスのプレーヤーが、最初は2級で出てきて、 「その後毎年クラスを上げているが、5年間、ほとんど負けたことがない」と、 しゃーしゃーと言っていました。 表彰式でも、ほとんどが若い中国系のプレヤーでした。 テンコレ先生も、賞金が出るようになってから、 碁がバクチのようになってきた、と残念がっておられました。 |
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以下にUS Open での戦いを記します。 |
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講評のテンコレ先生と |
対戦相手は中南米系の20才ぐらいの若者で、 いきなり黒の1手目を天元に打たれ 驚かされました。 星打ちで対抗しました。 テンコレ先生の診断では、 中盤過ぎまで勝っていたのですが、 119手目の相手のムリ手をとがめ損なって、 こちらの陣が崩壊してしまいました。
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2回戦相手のリーさん |
相手は中国系の27才の男性で、 いきなり高目を2カ所に打たれました。 26手目にテンコレ先生から、 「プロ並の手だネ」と褒められる好手を放って 優勢にゲームを進めました。 黒127手のダメを詰めに手抜きしたら、 これが大ポカで逆転されてしまいました。
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3回戦 相手のネルソンさん |
前から顔見知りの爺さんが相手で、 3目半勝ち。 ようやく片目が明きました。 |
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4回戦相手のボーヤ |
中国系の9才のボーヤが相手で、 石をじゃらじゃらさせて態度も悪く、 碁形も悪いので、いただきと思っていたら、 中盤の終わり近くで、ダメ詰まりのポカをやり、 こちらの大石が取られてしまいました。 |
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5回戦のマスコット |
奈良から来られた日本人相手で、 楽勝のペースだったのですが、 またまた 手順前後のポカをやってしまい、 攻め合いに負けてしまいました。 |
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6回戦相手のアンドリュー君 |
ロスアンジェルスからきた 30代前半の好青年で、 お互いに楽しく手談を進めました。 中盤から正確なヨミの力を出され、 気が付いたら地が足りませんでした。 |
橋口美香先生の
オーストリアのヨーロッパコングレスからの情報です。
中山先生がヨーロッパの訪問を終えて、
お元気でアメリカに向かわれました。
ヨーロッパでは、参加者700名の内、1割が我が同胞であったとも。
日本人は総じて、狙い澄ましての切断、頓死のパターンに弱いかな?
良い碁を、気楽な大名碁?のような感じで勝ちを譲っているみたいとか。
高野圭介 記
松本護さまからの情報です。
中山先生はお元気で、
今日最後のレクチャーを終えられました。
来年はどうなるか分からないとのことで、
長年の中山先生のUSコングレスの貢献に対して、
アメリカ人から盛大な拍手が鳴り止みませんでした。
テンコレ先生、加田美保子さんと