AI囲碁:絶芸 vs 碁吉会対戦

2019年8月23日





                                  高野圭介

 




 





              AI対局の感想        浜辺 荘

家田評ではAIの「白 26.30.44..46.48 」に見るべきものがありました。

 
左上隅を手を抜き、黒11の二間高ガカリの一手で、この碁は一挙に波乱含みの進行になりました。

普通は黑11で、17アテから左上隅を固めて打つのでしょう。(家田)

 
黑23は次の手が難しい。見たことはあります。(家田)

 
白26コスミツケ、白28一間トビ、白30ケイマ、は落ち着いた手でAIの老成ぶりを思わせる打ちぶりです。


黒31は「緩い!」と私は直感しました。高野先生は「重い!」と直感されたようで、そう発言されました。
いずれにしろ、黑31を「問題あり」と感じたのは同感で、「重い!」のご指摘が至当と思います。

黑31では62。そのとき31なら、23の下にツキアタリかと思います。(家田)

 
黒35の攻めにもノータイムで白36と受け、AIは付け入る隙を与えません。

 
黒が41と模様を広げたのに対し、打ち込まずに平然と白42と構えて、形勢判断が出来ている。
AIの一番得意とする分野で、人間のようにヤキモチを焼きません。

 
形勢に自信の持てない黒は、43三々入り、63、65の付けギリ、とAIを脅かしに掛かりますが、
AIは相変わらずノータイムで、正確に受けています。

 
黒79ツケ、からの攻防戦は一手一手が勝敗に直結する、難解な進行ですが、
AI、人間両者共に、戦いぶりはあっぱれという他ありません。

 
この棋譜をご覧になって、AIにどう言う感想を持たれたでしょうか?
まるで感情を持った生き物の様に思われたのではないですか?
私は今後、AIも大切な囲碁仲間の1人に加えて、楽しんで行きたいと思った次第です。

 
振り返って棋譜を辿りますと、人間の挑戦を巧みに交わしていくAIの実力を再認識しましたが、
私はAIの実力を余すところなく引き出した、人間のチャレンジ精神に賞賛の拍手を送りたい気持ちです。

 
囲碁の魅力を今一度発見出来た事、勉強になりました。家田先生はじめ、参加者の皆様に感謝致します。




AI囲碁:絶芸と対戦参加者



加田美保子


 


中田良知




川嶋宗継

 


吉田 健




梅影悟彦



 
井原嗣冶




宗佐田和男

 


本田維憲




高野圭介

 


局後の実戦解説