有馬ポニョ


「ヨム力」が抜群であることだ

序盤、プロ紛いのねじり合いが凄かったが、後半息切れ。

白 高野圭介 vs  五子 川口隆司

有馬六彩:ポニョオフの会    2015920日(火

219手以下略    白中押し勝ち

                                     自戦記   高野圭介


川口さんは手品に長けて、パズルの名手。太極拳も倦まず弛まず研鑽が已まない。
一つのことに取り組んだらジワーッと取り組み、地道を地で行く硬骨漢。
碁を打つに際し、人の真似出来ない得意技が一つある。「ヨム力」が抜群であることだ。

普通、筋・形が頭に入っていて、「ここはこう打つもんだ」という馴れ合いの中で碁が打たれる。
そこのところが違う。 川口さんは自分で納得する手を常に確認して、一手が進む。

問題は「何をベースにヨムのか」
ヨム基礎の諸道具・・・本来の筋・形のデーターの蘊蓄がもっともっと欲しい。

                                             高野圭介 記




打つ姿勢も立派だ。石のすがた:姿勢も整ってくるはずだ。

見事脱出。アッパレ
序盤から黒80まで、寸分臆することもない。堂々たる碁である。

中盤、右下隅、ヨミにヨンで黒118まで見事脱出。アッパレである。

ところが、安堵感と恐怖感が交錯して、二、三手無意味な手が打たれた。
この屈折した精神力が問題で、こおでヨミ込んで踏ん張るところ。

終盤、中央をシボラれ、折角の好局を失った。
後半の失速は課題だが、碁としては素晴らしい。