脳はどのメカニズムで囲碁を考えて打つか?
将棋で次の一手を指すとき、
攻守のどちらの戦略を選ぶべきかを直感的に決める脳のメカニズムを、
理化学研究所の研究チームが突き止めた。
将棋以外の日常的な戦略決定の際の脳活動にも関連している可能性があるという。
(読売新聞・産経新聞 2015.04.21 より)
いわんや囲碁に於いておや!
高野圭介
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将棋の場合 |
将棋で、具体的な指し手を決める際には、帯状皮質で攻守の価値を判定し、
その情報が前頭前野背外側部に伝わり、価値を比較して戦略が決まるとみている。
おそらくは麻雀でも囲碁でもゲームの進行には同様の仕組みではなかろうか。
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前頭葉について |
前頭葉と前頭前野
頭の前半分、側頭葉の上前部にある領域で、
前頭前野と運動野、運動前野に分けられます。
運動野は頭頂葉に接する部分、その前方に運動前野があります。
どちらも運動の遂行や準備に関わっています。
前頭前野は、思考や創造性を担う脳の最高中枢と考えられ、
生きていくための意欲や、情動に基づく記憶、実行機能などをつかさどっています。
前頭前野は、脳全体の司令塔、あるいはオーケストラの指揮者にたとえられます。
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ゲームにおける
脳の戦略決定
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右脳と左脳 |
一般的に言われるのは、「右脳」は喜怒哀楽などの感情や感性、イメージ力、直感などの
アナログ型思考。一方「左脳」は言語、計算、論理などのデジタル型の思考をします
右脳(芸術脳)大きさは左脳(言語脳)の1000倍の大きさという。
碁で言えば、パッと、形で判断するパターン認識は右脳。
じっくりヨミ込んで変化を考えるのが左脳。
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類推した
囲碁の思考体系
それから
決断の指示が
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囲碁の場合、(類推して)
攻めるか守るかは同じ帯状皮質で考えるが、前と後ろの別の場所のようだ。
置き碁では良い形を勉強出来る。万全の備えまで打つことを学ぶ。
自分も万全なら、相手も隙が無くなる。・・・それはそれで良いのだが・・・
、守ることばかり考えていると、前部の守りは発達するが、
後部は生まれたまんまで、怖がってしまって、攻めるなどもってのほか。
攻め一本槍の碁だと、前部が育成不足なので、足下が危うい。
とはいえ、形の出来ないまま、攻めが成功すればこれ以上の利はない。
やがて総合的に研修が積んで、筋と形に通じるようになり、
全局の急所:良いところも掴めるようになる。
石の方向も確かとなって、大盤石の態勢が整ってきた。
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ここからが「囲碁ダイナミズム:Igo dynamism」の世界が広がる。
囲碁自体の持つ力強さ、迫力というか、内に秘めたエネルギー。それを
盤上に具現させる手立てを考え、駆使する・・・それが実戦だ。
基本は作戦・戦術と手順という動的な大本営の指示が必要だ。
ここに、帯状皮質の前部・後部の他に、別の複数の脳部位も参画して、
それが、前野頭野ですべての情報が解析され、統合され次の一手を決める。
しかも、誰の手も借りないで、一瞬の内に決断の指示が出されるのだ。
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