ソクラテスの毒盃

                                                            高野圭介


ソクラテス






 毒盃を仰いで従容と死に就いたソクラテス。

私が短絡的に記憶していたこと・・・。

ソクラテスは自分らが作った法律に違反したから死刑を宣告された。
彼は如何なる悪法も法として、決まった以上、私は死に就くと、毒盃を仰いだと言う話。


『ソクラテスの弁明』

これはプラトンが著した初期対話篇の1つ『ソクラテスの弁明』として、
後世に名を残して読まれている。



『ソクラテスの弁明』

プラトン

 
内容は、ペロポネソス戦争でアテナイがスパルタに敗北した後、
アテナイでソクラテスが「国家の信じない神々を導入し、
青少年を堕落に導いた」として告発された裁判を主題とする。

この告発に対しソクラテスは全面的に反論し、いささかの妥協も見せない。
その結果ソクラテスには死刑が宣告される・・・と言うのである。




小沢一郎





いっぽう、民主党の小沢元代表の言動を見るに、
小沢一郎が強制起訴されることになった検察審査会の議決をめぐり、東京地裁は、
起訴議決の執行停止などを求めた小沢氏の仮処分の申し立てを却下した。

小沢氏側は、この決定を不服として直ちに即時抗告する方針とか。


この気分の悪くなるニュースから短絡的に捉えれば、

そもそも日本の立法機関が国会であって、
その国会に小沢は法律を作る与党の重鎮として、君臨しているわけだ。

 
自分の手で作った法律に違反したか、
違反の容疑を掛けられたかして、強制起訴されたのだ。

彼はその法律がオカシイと、執行停止を求めたという。



 

天を畏れる
ソクラテス



天に唾を
吐く小沢


天を畏れるソクラテス。天何するものぞと天に唾を吐く小沢一郎。
これほどま反対の生きざまはあるまい。


仮に、小沢が人智を尽くして、切り抜けたとしよう。

その時はその時で、
やがて、何かの形で自分で犯した悪事は自分に戻って来ることに気がつくだろう。
それは、自分自身にか?あるいは民主党に戻ってくるのか?
天に唾を吐く人の、風に向かって唾す結末と知るべきである。


付記しておくが、
私は政治の世界には疎く、
決して政治の世界を云々しているのではないことを明言しておく。

 河野 臨九段
私は囲碁界で、河野 臨九段が「いさぎよい人」という名を冠していると聞いている。

詳しく知らないで言っているのだが、
投げっぷりがいいから、というだけではあるまい。

きっと、
河野 臨九段のすべてが、気高い、悪びれない、高潔、潔白、
潔廉、清廉、廉白、廉清とかの雰囲気に包まれて、
人格も、打つ石の姿も、凛とした清らかで美しいのではないかと、想像している。