フォワードの文化

                                  高野圭介

 

精錬された
サッカー


だんだんサッカーの面白さが分かってきた。

ワールドカップもベスト・エイトが出揃った。
だからますます技も切れ味が鋭く、作戦も巧妙になっている
いよいよ精錬されたサッカーが見られる。


点を取って
なんぼ


釜本邦茂曰く

「日本はよく、『ゲームを作る』と言うでしょう。
だけど、サッカーは点を取ってなんぼのゲームですね。
ひょっとすると『フォワードの文化』みたいなものじゃないですかね。」と。

「潮」2006.7月号「ドイツ・ワールドカップに燃える」より


ゲームの要諦  
思うに、サッカーは
マイボールにして、ボールを繋ぎ、態勢を作って、シュートする。
この手順がたいせつなのですが、

ゲームの要諦は他のスポーツにも共通していますね。

相撲では出足良く、前へ前へ出る。腰を落として突っ張って攻める。

テニスではテニス足ニスだし、前へ前へと出て打つ。

野球は人のいないところへ打つ。ボールを繋いで投げる。

さて碁は
さて、
碁は勝敗がはっきりしている以上、スポーツなのだが、
サッカーも球をツナグ。碁も石をツナグ。

でも、いよいよ碁はどうなんだ?

勝つ要件
勝つ要件は・・・

1.やはり、前へ前へ出る。碁では前が中なのだよ。

2.石を繋いで繋いで打つ。実は一間トビに悪手無し。

3.取れる石は取って打つ。繋がせるのはオウンボール。

負けぬ要件
負けない要件は、勝つ要件の逆である。

1.下に潜ってしまって、囲まれるのは最悪。

2.自分だけ一方的に石を切られと負けコース。

3.死にそうな石は作らないで、活きを確かめる。

碁のノウハウ
『フォワードの文化』とは、この一語。

碁ではセメのない碁はダメ。

ここに、
碁のノウハウは決まった。

1.中から敵を囲まないで、石を攻めることは出来ない。

2.敵の石を切らないで打って、勝てるはずがない。