無理やり難題

                                           高野圭介


石があるから
今、社会問題になっているのは、子どもの発言が電波に乗った。

「石を投げたら、叱られた。石があったのが間違っている。」

 
九子置いた人が、しみじみと言った。

「石が無ければ取られまいに、
なまじっか、置き石があるから取られる
嫌やなぁ」



昔、登山家のつとに有名になった言葉を連想した。

山がそこにあるからだ。」

何かがおかしい
さらにもう一言子どもの言葉。

親が茶髪を認めているのに、教師に叱られた。」



可愛いお嬢さま奥様と碁を打つことになった。

何か小声で、聞こえよがしに言っている。
「私に勝ったりしちゃ嫌よ。
そう言いながら、置き石が一個増えている。

ううん、ああそうか・・・。

 
その昔、良く聞いたね。

郵便ポストが赤いのも、みんなあなたが悪いのよ。」

強い!弱い!
落合監督が言った。

強いチームが勝つのではなくて、勝つチームが強いんだ

「へー、それじゃ、弱い人が負けるのではなくて、
負ける人が弱い・・ということ?
強い人も負けるのは、その強い人も弱いんだ

未履修学科
昨今、高校の学科未履修問題が急浮上している。
どうも、家庭科と世界史が槍玉らしい。

学校は生徒のために熟考して、履修を編み出した方法が、
今となっては生徒がせっぱ詰まった時に、苦渋を迫られているようだ。


私には3人の男子がいた。
共に兵庫県高校囲碁チャンピオンになった。

人が「碁は勉強に邪魔にならないか?」これに答えて曰く、
碁は一つ学科が増えただけだから、問題ない」と。
これも、時間がたっぷりあればこその言葉なのだが。



問題は時間との戦いだけである。

ロング・スパンの時間なら、簡単に吸収できても、タイムリミットを迫られいる。
時間だけは一過性で、覆水盆に返らない。

今さら 家庭科をやらんならん、とは。きわどく凌げるか?