レイン・メーカー(rainmaker)

rainmaker 
(もの言う翔年より)
                                             ユリウス

 
今日は終日、雨。

これは俳句でいうところの、9月中旬から10月半ばにかけて降る「秋の雨」とか
「秋霖(シュウリン)」にあたる雨だと思われる。雨はこれから日毎に冷たくなっていく。

口開けて髭剃る男秋の雨    田中朗々

雨音を聞いている時、突然レイン・メーカーという言葉を思い出した。
英和辞書はこんな説明をしている。

rainmaker =
 雨を降らせる人、雨ごい師、人工降雨専門家、法律事務所のトップ弁護士

辞書は翔年の連想にぴったりの説明はしてくれない。
皆さん、「星は天の穴」というおとぎ話的発想をして、
雨は天の穴から漏ってくると考えていただきたい。

ゴルフをなさる方の中にはこの言葉をご存知の方がいらっしゃると思う。
日本では俗に「天ぷら」とか「雲雀殺し」といっている事態が、英語ではレイン・メーカー。
思いっきり打ったボールがグリーンに向かって飛ばずに、
上空に高々と打ち上がることがあるあれです。

日本人は「上げる(揚げる)」の連想から「天ぷら」、
もしくは空で歌っている雲雀にボールが当たる連想から
「雲雀殺し」という。それがあちらでは、ボールが天に穴を開けて、
雨を降らせるから、理屈上 rainmaker となったらしい。

さて、
フロイトみたいに何でもリビドーによる解釈をする人によると、
「天ぷら」ではなく、グリーンに向かって糸を引くように飛ばす
豪快なドライバーショットの快感は射精の快感だという。
なるほど。
それでボールは芝の生えているグリーンのホールを目指すのか。
ゴルファーが、ホールの向こう側のドテに当たって入ったと、うれしそうに話すのも分かる、
ワカル。

※芝草=陰毛、 ドテ(土手)=陰阜