ESE GORS:H5

                          高野圭介

 なんと、エセGORS が突如出回ってきた。
 GORSは人がうらやむほど素敵で、箒を立てられながら、
ねたまれるほどみんなにに愛され、その名声は今や
オリンピック候補に挙がったりして、世界中を
席巻しそうなGORSとなってきた。
 
そのGORSをあざけり笑うかのように、
「H5」という名のエセ物が忽然と現れたのである。

 取り付いたら離れないというところが似ていると言うだけではない。
GORS は贔屓の曳き倒しのようなところ・・碁の悪いところ・・
場合によっては人を不幸にするところが似通っている。

 昔から「偽物が出て来たらほんまもん」と言われるが、
この二者の関係は実は、ニセでなく、エセなのである。
ニセは偽。いつわりである。
エセは似非、似而非で、似ているが本物でない。

 何が本物でないかというと、GORS は人にくっつく。とりわけ良い人に。
H5 は鳥にくっつく。ニワトリがもっとも相性が良い。早い話が、
 H5 はニワトリをはじめ、カラス・カモ・コウノトリ・アジサシ、シギ。
フラミンゴ・・の野鳥たちにウィルスを運び、そこを住処とする。
もし四っ足にくっついたら変質し、末恐ろしいとも言われている。

 ここに、人と野鳥のウィルス交換はあったら、なお怖ろしいが、まずない。
もし、あったら、昔のスペイン風邪、黒死病などに匹敵するかもね。
広東料理は空を飛ぶものは飛行機以外はみんな食べる。
地上の四っ足は机以外みな食べる、と言われるが、

日本では食べることなんぞ口が裂けても言わないで、
「おお、鳥になって飛びたいなぁ」
「あの可愛い娘のところへ羽根を付けて飛んでいきたいなぁ」
「いや、羽根がなくても飛べんかなぁ」というんで、飛行機を作ったり
「翼を下さい」という曲を作ったりした。

 しかし、誰もが思うように飛べないので、終いには
「鳥は碁が打てんやろ。文句あるなら打ってみろ」と、
出来ないことを言って皮肉ったりしている。

 そもそも「似非」の研究家は「似非科学」という途方もない世界を創造した。
もともと似非・エセには、劣っている、価値のないとかの意味があって、
えせ笑う、あざけり笑うなど、人の逆の部分にメスを入れようとした。

だから、似非者と言われたからには「ぐっとくる」。
これを偽せ英訳して「GOOD COOL」(グットクル)。
何が主たる課題かというと「いかにきれいな嘘をつくか」というのだから、
正常と思える人には理解できないだろう。 ただ、
この世界は知るものは知っているが、知らない者は知らない。

 でも、慧眼の私は GORSとH5の違い目を一目で見破った。
GORSはその組成に於いて亀の甲にCHの付く、
人間に有意義な有機の特膏薬を想像していたが、
H5は一瞥して、人相ならぬ字相が悪い。
「変態とかエッチの5」で、5は最強の数字だから、
地獄を一定の住処とする格別の悪相を持っている。したがって
 H5にはGORSとはおくびにも相容れない悪態の様相が染みついている。

 H5はエセGORS と、断じたまえ。断じて相容れてはならぬ。

 本文は「GOOD COOL」の観点から見た
GORS社会の現在の様相を分析したもので、
理解しにくい方は、敢えて理解しようとまでされなくても・・・。