嬰児  01 02

碁に負けて肌身に入る独り言    北島隆也
羅に腕しなやかな星目手
  須賀悦子


夕立や待ったのできぬ郵便碁


  奥喜代孝


碁の正座山より貰う植田風

  西躰雍子
荒梅雨を運にまかせて囲碁の旅
  高野圭介


白石のほのかに映える薄紅葉

  宮垣 實

覚めやらず船の漂う夏の潮

  高野圭介
紅葉散る鉄湯疲れの太閤碁
  須賀悦子
碁盤据え棋書を片手に夜長かな   西躰雍子
若葉風天台洞窟の暗み   北島隆也
人生もコウのやりとり冬の陣
  藤原八重子