まぶしいばかりの美少年

                                高野圭介自戦記

高野圭介 vs 山下大助・中学生




目の前にはまさしく美少年。
眩いばかりだ。


「山下君は中学2年生。今日は一局目で打って下さい」と、
家田先生から言われて、席に着いた。

 打ってびっくり、本格派。大器となる予感がある。

かっての、高見博弥君に似ている

畏敬の念を以て臨んだ。


もう、かれこれ、30年も前のことになるか、
高見博弥という灘高校生が居た。

碁が好きで、碁が好きで、高校3年の夏、
全国高校囲碁選手権の兵庫県代表になるまで、
碁漬けの毎日だった。

そして半年、入試の勉強を始めて、東大に入った。
東大の学部が気に入らず、翌年、
東京医科歯科に入学し直した。在学中に、
大学リーグの東京の五部から、二部まで昇格させた。


今は埼玉県か、どこかの名医という風の便り。





白の模様


vs

黒の実利


序盤、左辺のカケ・カケから白の模様の碁となった。
黒の低い石がお辞儀をして迎えてくれている。

@白68は大きな間違いだった。
まず、78ハネが急務。後、
71と、頭を叩いて〜から、68なら、最高。


問題点は4つ。





A白86は折角のツケギリ手筋を台無しにした。
89にキリを無意識に突き出していた。
自分でも分からない一手だった。
自分で仕掛けて、ああ、駄馬の手綱を握った。


B白104はジーとノビが普通だろうが、
面白くないので、中を打ち、派手に振り替わった。


 山下君に聞いたら、隅は25目の大きさと言う。



C白118とぶつけた。その後数手で、格好が付いてきた。









高野圭介 vs 先番 山下大助
         白3目コミ出し

2006年4月29日 於家田会
160手以下略 白2目勝ち