家研は楽しい

                                  加田美保子自戦記


家田隆二八段 vs 五子 加田美保子

2005年7月7日 於 ランカ
 130手完 黒中押し勝ち




私は家研に久しぶりに参加させていただいた。
家研では記録係をするのが大好きである。

今日も高野先生、梶原さんの棋譜を執らせていただいた。
 布石の段階では、盤上で戦っている石が
私の眼には美しく見える。
美しく舞っていた石が激しく戦うと、
ぎしぎしと音が聞こえるようだ。


 高野先生の横で打っておられた吉野さんの碁も
難しいが、観戦は楽しい。

 碁友が私に「あなたの声、いつもと違うよ。今日は楽しそう」と、何度も言われた。

 さて、私の碁は余り良い碁とは言えないと思っていたら、
130手ぐらいで、家田先生が「負けました」と石を置かれた。
私は勝っていると思っていなかったので、意外だった。



講評で、
白21に打たれた後の打ち方を教わった。

それはもう20年も前のこと、「囲碁新潮」に、
見事に、東野弘昭九段の解説されたのを、
家田先生がそのままを説明されたのだが、

何でも、
「白21には、黒109とコスミツケ、白タチのとき、黒113とコスんで、何もない」
というもので、食い入るように聞いた。
その鮮やかさといい、記憶の確かさと言い、驚き以外のものではなかった。


これは実戦で打ってみたいと、思った。