新春・もがき笛

      [ もがり笛:虎落笛は
      正月の頃、冬の烈風が柵、竹垣などに
      吹き付けて、笛のような音を発するのをいう。
      状況によって、高低強弱があり、ときに、細く鋭い。
       寒稽古の本局、立ち上がりから、家田先生の鋭い攻めに、
      烈風に立ち向かい、もがり笛ならぬもがき笛の局となった。
       プロの洗礼という愛の鞭がまた嬉しい。]

                           高野圭介自戦記

           家田隆二 vs 高野圭介

       2004年1月4日 於パレスサイドホテル
       2子局
       174手完 白中押し勝ち

       家田先生の評を中心に譜を追おう。

       あっと、眼を開いたのは白23のタチである。初にお目にかかる。
      以下の変化は帰ってから調べたが鈴木為次郎著『囲碁大辞典』にも無かった。
       黒48まで、黒30目の実利は相場の分かれと評がある。
       後、本譜50か、59か、また、55の三案ある由。

       黒60は好着とも。
       私は白69を軽視していた。だから、68はウチスギか。
     更に重大なのは、黒98。117に根拠を持って、5子はいったん棄てるところと評。
     
 最後の攻防のとき、多分黒148はキッテもダメだっただろう。

       立ち上がりの強烈パンチに、相当抵抗したが、何かやけに、
      どれもこれも頑張って、悪い方へ悪い方へと行っている。
      もっと明るい碁を目指さないと、と自戒した次第。
       



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