中央分断に新機軸

                                高野圭介自戦記

家田隆二八段 vs 高野圭介

 2子局
  2004年9月16日 於ランカ
 148手完 黒中押し勝ち


 家田先生の指導碁が始まって以来、
中央分断構想の新機軸を一貫して展開し、
 初めて「勝てた!」と小躍りした一局であった。

 程よい甘さが、白の油断を誘ったのか、
 遅れたようでも、隙を与えず、手堅くなったのか、
それが表裏一体して、小気味よい終末を迎えた。

 家田先生は2子局では「白7の脅し半分の手は無理なのかなぁ」と、
嘯いておられたが、私は黒14と、味良くなったとき、
「いける」と、直感していた。

 あと、黒30から黒44まで、逡巡するところがない。

 アマイ!とのご指摘は黒72.74。あるいはまた、黒90.92。

しかし、このアマサが勝勢を呼んだのかも・・・
それが分からない。

 黒72.74はアマクても、あちこちのウスミをカバーしておかないと、
 「たぶん打ち切れない」というのが本当だった。
これは大間違いで、このアマちゃんを直さなきゃ!
先生は「打つなら、スミへ手入れ」と、言われたが、
ここはノゾキにはツケコシで、問題はないところだ。

つまり、黒72では78に押し上げるべきであったと、反省。

 黒90.92は「黒98.100と中を打てなければ、勝負にならない」
 この使命感が打たせたものだった。
しかし、大アマちゃんには変わりはない。
 後は、一貫して、中央指向の決戦!

 黒148は勝着と、確信を持った。

ただし終盤、白に若干の落ち度があった、とは家田先生の述懐。
白139は、コウ含み、142アテが最強であった。
これは、碁を振り出しに戻す力があったのに・・・と。

講評後、
「なかなか手ごわい」との評が口から漏れたのが、嬉しかった。




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