プロのヨミに驚愕

                        高野圭介自戦記

家田隆二八段 vs 高野圭介

 2子局
 2004年11月4日 於 ランカ
 201手以下略 白中押し勝ち


 局後すぐ、先生の口から洩れた。

「よく戦い、変化し、とても面白い碁だった」と。

 家田先生の評

黒16とツメられては、白悪い。
黒26は白25の右にハネると、白打つ手がない。
碁はオワに近い姿だった。
黒は絶好のチャンスを逃した
したがって、白15では23であった。

黒30で、31ならば、白30、黒197だが、白は治まってしまう。
でも、そう打つのだったか。
白49から黒76まで、痛快な変化で、高野は異論ない。

白77はプロの流石の辛抱。手を渡されて、
黒の次の着手が難しい。
黒80が思い違いで、敗着に近い失着!

問題は白101のオキだった。
別譜(下図)のような「地中の手(コウ味)」に脅威を感じており、
手入れの前に、様子を見た・・と、言われる。
しかし、直ちに黒が動いて、危険だったか・・とも。
でも、よく調べると、コウ材不足で敢行できない。
ここでは
黒が手入れして、白も手入れ・・が妥当であったか。

別譜中、黒はタケフからの変化をヨミ切れず、安易に流れた。
すなわち、黒先手で、10数目の損。一気に敗勢


この別世界のヨミに馴染まなければ、上は望めないだろう。


最後のチャンスは黒122である。
黒122は137と打ち、白がスミで活きたとき、183で、明るい。
いつまでも、取れない石を追っかけるなんて、愚!
愚や愚や汝 いかんせん!

その後、中央は破れたが、白3の石を噛み取って、挽回。
ようやく細碁の様相。

201手以降、2〜30手打って、また、数目損をしたようで、
もう勝ち目はなく、作らずに投了した。

勝てなかったが、充実感が残った碁だった。




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別譜・・・・地中に手あり・・・・参考図

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