明局→迷局→滅局

一頭の羊が狂えば、千頭が狂う

                    高野圭介自戦記


  家田隆二八段 vs 高野圭介

 2子局(第19局)
2005年3月3日 於 ランカ
  179手以下略 白6目勝ち


 黒は足りないと分かっていたが、
 数えて、白6目勝ちと決まったとき、
家田先生は一気に口を開いた。

「黒が勝てば名局だったのに・・・惜しい!」
「100手までは黒完璧で、20目のリードはそのまま」
「一手パスに近い閑着(黒108)で、置き石一子が飛んだ」
「つまり、黒108で、105を噛み取っておけば、やはり完璧だった」
「しかし、まだ黒リードで、どこかで179と隅を制して、黒なお勝ちだった」



序盤から、独り
無人の境を行くような気分で、
 確かに、黒90までは明るい進行だった。

一頭の羊が狂うたとき、千頭が道を失った・・・その
問題点を自分なりに探って、反省すること、しきり。無力を感ず。

「黒90が下辺、91辺りに向かうチャンスであったように思う。」
「黒102は91の下にツケ・ハネ・サガリがヨミスジだったのに、」
「黒122コウ狙いは126も要るとは、話が遠かった。」
「黒166のコウダテは197辺りであったか。」
「黒170は179に取りきるべし」

うーん、如何となす。



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