精緻の極・プロのヨミ

                              高野圭介自戦記

家田隆二八段 vs  2子 高野圭介

2005年8月4日 於ランカ
105手完 白中押し勝ち





 家田先生の解説は精緻を極めた。
 この検討の時間は指導碁の醍醐味である。


 
一切の変化の根源は本譜右上隅の変化にある。


@ 伏線に、黒16で、17だったら、雄大だった。

A 黒26はこう打つものと、いう概念で打った。
 ところが、26で、単に28割り込みを指摘された。
 何という素晴らしい発想か。この一手に感動した。

B 黒40で、その右にツグと、右上隅はコウかセキ。
 この一路の違いは、プロの世界の判断だった。

その後は、一瀉千里進展したが、

C 黒88で、105を利かせておれば、黒は活きていて、
 足らずとも、まだ勝負の範疇にあった。


 
この検討が将来に生きてくれば、幸せなのだが。




その翌日、5日のことである。

この右上の石数が黒が一つも二つも多い。
白19.21.23と、首を突っ込んでいく形がない形。

この二点からして、
きっと、黒が自滅したのではないか?

そこで、独り検討を加えてみた。




 黒26はプロならこう打つ、と、
確信して打ったものだ。それでは、
黒28が問題の手に違いないと、睨んだ。

黒28で、隅にハネルと、どうか・・・

その変化が参考譜だ。

こうはならないのかも知れないが・・・・

不思議なことに、
この件について、家田先生の解説は一切無い。
それが、どうにも理解できない。
多分、私の考えに、大きな落とし穴がある?

いったい何が真相だろう。

私には分からない。たとえ、
落とし穴があっても、
こう打つのだった。






本譜




参考譜