強情を貫く変化

                                     高野圭介自戦記

家田隆二八段 vs  2子 高野圭介

2006年9月7日 於ランカ
188手完  黒中押し勝ち


まるで、四季の変化のように、隅から隅へ、辺から辺へ。
戦いの場が移って行き、コウが生じ、捨て石、攻め合い、強情を貫きながら、
それはそれは賑やかな局面が、連綿と展開された。

隅4つ、辺4つ、すべてが関ヶ原となった。
負けたら、どっと疲れが出そう。そんな死闘だった。


石の流れ

家田評
右下隅
黒1〜13

本譜は白やや良し。
今は、黒10で11に打つのがサバイバル定石。

左上隅
黒14〜44

 新型はいい加減な分かれ。

左下隅
黒46〜54

 いい加減の分かれ。

寸評  
黒56は不可。60ボーシくらい。

寸評
黒68は69がいい。

眼形急所
黒88〜113、黒難局としたが、右辺を強情に打って、
黒114が眼形の急所で、116.118と中央をオシて出て、
黒130と、シノゲば、まず、黒に傾いたか。



右上隅
白161〜176

右上隅を無難にシノギおおせた。

左下隅
白177〜187

 左下隅は最終、攻め合いの形。
      黒の手が長く、白投了となった。



多分、白の敗着は113で、眼形の急所・114から打てば、
果たして黒の活き筋があったかどうか。

流れからして、白の読み筋に何か、勘違いがあって、
黒116の出をうっかりする盲点が、勝負になったようだ。