光る石に幸いあれ

家田隆二八段 vs 二子 高野圭介

                                    高野圭介 自戦記

2007.10.04 
於 ライフ大阪・家研

182手完 黒中押し勝ち




家田評




多くを
語るまい。


黒の
光る石

二つ。




 その1は黒92

ウルトラ C の妙着で、
白21からの4子をもぎ取っては碁は終わった。

遡って、白91を93と打てば、未然に防げていた。
しかし、それは検討だから言えるものの、
プロ級の実戦でも至難というもの。

そして、必勝点、黒98に回った。



その2は黒112

黒110からの一連の妙着であった。

以前に急ぎ打った大ヨセ・白103を取り込んだ
黒の大成果はいよいよ白の致命傷である



ところが、
黒118の動きは累卵の危さ。
この辺りが、黒の弱いところ。今後の課題。

黒106以下の4子をアジ良く連絡して、
白150からの切り取りに備えなければならなかった。


 最終、
10目ばかり残してはさすが、もう動かない。


 幸い、
大差の局面であったから、良かったとはいうものの、
 大逆転寸前であった。