どういう風の吹き回し

                          宮垣実自戦記

家田隆二八段 vs 宮垣実

 家研 五子局
2004年6月3日 於ランカ
76手完 黒中押し勝ち


  先生から注意された手は黒24の一手だった。
言われてみると、確かに身ダメをツメて、
相手を固める大問題の手だったと、反省しています。

 黒50から70まで一手の間違いも許されない戦いの末、
右上の白黒の一団がセキとなって一息ついた。

短い局部戦ではあったけれども、
無事に天王山を越して、黒74に回ることが出来た。
「勝ちました」という黒76手を見て
先生が投了されたが、
上辺に出来た黒のダンゴ石が私の実力を示しています。

そう思っていました。

でも、あり得ぬことが起きたので、
検討していると、
白37が変調で、白は38にノビの一手ということだった。
後の変化はとても難しく、
島流しに遭ったような黒の一団は
運命やいかに!と問われそうになるところだった
ということなのだそうです。

どういう風の吹き回しか知らないが
天の恵みを戴きました。

とは言え、このダンゴは
丸められたダンゴではなくて、
細長い鉄壁の城壁と認知され、問題なし。
そうでなくとも
ダンゴ石にはもはや傷がないから許される説もあるそうな。
また、ミスを誘うのも実力の一つと聞いているので、
まあ、いいか!と安堵しています。