いつの間にか壁を囲っていた 宮垣 実 自戦記 家田隆二八段 vs 宮垣 実 五子局 2004年9月16日 於 ランカ 161手完 白中押し勝ち いつも、置き石を変えている。 今回は5子局。コミなしで挑戦した。 この碁には2つの山場があった。 まずは序盤戦の黒の壁を巡っての問題。 もう一つは右下隅、白の死活の問題。 さて、最初の壁の進行は、自分なりには黒24まで順調であった。 黒26は28と、カタツギが正解であったらしい。 次善として、27と、下がるほうが未だしもであったか。 白27とハサんで来られて、段取りが狂うてきた。 とはいえ、黒30までの壁ができかけたので、この次がテーマとなってきた。 黒36がこの碁の分岐点となった。 つまり、39に打ち込んで、攻める思想と、 本譜36から囲う思想のどちらか岐路のとき、 私は選択を誤ってしまったようだ。 それでも、この変化、家田先生の評は、 囲うたので10目程度の損くらいとの評であった。 まあ、置き石が1目減った勘定だ。 もう一つの右下隅の死活の問題が絡んでいた。 まず、黒が48から52まで、隅を確保していたのを、白63の幻惑にかかって、 空っぽになってしまったかのようであったが、実はこの白は死んでいたのである。 常に白の死をヨメていなかったのが残念であった。 最後、白143手入れされて、碁は済んでしまった。 それまでは常に逆転のチャンスがあったというわけである。 碁の基本「詰め碁」の重大さが身に沁みた。 後、びしびしヨセられて、白161を見て投了した。 |