幻惑作戦を超えて 吉野従生 自戦記 家田隆二八段 vs 吉野従生 3子局 2004年8月5日 於 ランカ 201手以下略 黒4目勝ち この一局の推移はいくつか節目の起伏があった。 まず、右上隅、白「6の六」という幻惑作戦にまんまとやられ、 見事に巴投げのような荒技に一本取られた。 お返しに、左下隅、攻め上げ攻め上げ、寝技のような締め上げで、 白を2眼にしたのは望外の成果だった。 副産物の右下隅、鉄壁の黒模様で、大模様作戦展開となる。 黒104キリに回って、突破口を開いた。 俄然、細碁の様相を呈しだした。 最後の競り合いのヨセに勝てたのは 地合いの計算にはそこそこの自信があったので、 その自信に拠るものが大きかったように思う。 |