囲碁棋風百態

               高野圭介 記







故郷山崎の
地方棋士・
三宅速髷Hく

「姿勢を問う」

 

滅法強い人とか、急に弱くなった人など、
いろんな人がいます。  一方 何故か、
低迷から脱却出来ない人がいてさまざま。


勝ったの負けたの・・・の前に、
盤に向かう姿勢のさまざまなことで
「碁の上達法」を喝破しています。

1.姿勢。姿勢は碁を打つときの身体の姿勢。と
  盤上の石の形のよいことの絡ませています。
2.碁らしさ。 碁らしさとは碁品ある碁かどうか。
3.ヨミの力です。碁はヨミの深浅で決まります。

 
「人のフリ見てわがフリ直せ」。

自分はどの辺りの碁なのか?
次なる碁の分類にはどの辺りなのかな、
考えよう。



A 字型


急に勝てだした。
強くなったと喜んだも、束の間。
また負けだした。疲れているのか、
歳のせいか。「今日の夢:逢逆の夢」

相性の良いお客さま・・・どこじゃ?

B 字型   
今、勝っとるか負けとるか
形勢判断の三視点
弱い石ないか?地合はどうか?
形の崩れは大丈夫?

あ、どこかで・・又、やられとる


C 字型   
10目のカス石を逃げる。
2目の要石を捨てる。
5目の捨て石を活用する。
一着の価値はどれも不変なのに

石も金もごっちゃまぜ。


E 字型

 
 
三々はW三線。星は四々・W四線。
四線は勢力線・三線は地合線と言った。
星は三々ウチコミが怖い。
三々は星のカケが怖いか?

やっぱり「三線は現ナマの線」


  
H 字型

 
筋も形も奇麗なのは強い。
形に就くのは本格派で、崩れない、
とは言え、
形だけではひ弱。グズミの強手もある。
愚形の妙手は強烈ラッパのフーラフラ。

本筋だけでは生きとれん。


 
I 字型


方針を崩さず一本調子で貫く。
とりわけ「模様の碁」。
元々「模様は模様にして地に非ず」。

即ち「厚みは囲うべからず」と、
攻めに役立てて、地への質的変換だ。


K 字型

 
強かったり弱かったり。アップダウンが激しい。
勘は良いのだが、ヨミが足りない、
人呼んで「早打ちマック」と。
そう言われても、
ゆっくり打っても変わらんのじゃ。


L 字型


 

何でだろう、何でだろう・・・
打っても打っても勝てない。 人が
「あんた、負けるのが好き?」と聞いてくる。

たまに勝ててもいいもんじゃが・・・
拾う神、どこ行った。

N 字型   
何故死んだ?馬に跳ねられて?
いいえ・・・石にハネられて死んだ。
「ハネ殺し」はハネてオク。

またかいな。石を切られたな?
碁はツナグが一番。



O 字型


ひとつのグループ。何人かで定期戦を行う。
全員が一つの輪で結ばれていて、
楽しさは替えがたいものがある。
参加者全員、自由で平等。
条件はただ一つ、規約を守ること。


Q 字型


碁会所のぬし。客変われど主変わらず。
年中一席に陣取って、本人が
「碁は打ってナンボ」、
碁に没頭すれば、勝敗など問題ではない。
楽しいったらありゃしない」

 
S 字型


のらりくらり、どこが頭か尻尾か。
相手に決め手を与えない。それでいて、
いつの間にか全局をリードしているグニャリ型。
強いのか弱いのかさへ分からない。
人呼んで「たぬき」。


T 字型

 
ともかく強い人。トップ中のトップ。
普段から良く自分を磨いている・・・つもり・・・
だけじゃ。

深奥の碁に精通など出来るもんじゃ無い。
どこまでも上には上があるんじゃ。


V 字型


 

碁は棋力と共に気力がある。
碁は気合いで打つもの。
碁はいつもどちらかが非勢が常の理。
気合い入れ、狙いを込めたパンチがある。

奮い立ていざ。


W 字型


地が足りなくで負けた。
ではと、四隅取って又負けた。
相手は「四隅取っては勝てない」と言う。
それじゃと、中を打って負けた。
相手は「四隅取られて碁を打つな」と嘯く


 X 字型  
「キッて、オシて、タタイて」。
切り結んで戦うのが基本。
全局のバランスなんぞ要りません。
戦いあるのみ。
ウケてヒラいてという眠ったような碁は
やっとられん。

Z 字型   
「コウ」の存在は碁の変化の基礎。
コウの活用は碁の巧者。
見合いの石は攻めにくい。
見合いの活用も碁の巧者。

その巧者もよう負ける。