「おもしろ詰碁」の発刊に寄せて

                               本田維憲



 吉楽会でご厚誼のある井原嗣治先輩が高野圭介会長、川口隆司さんらのお力添えで
「おもしろ詰碁」を刊行されることになり、心からお祝い申し上げます。

永年創作詰碁を研究されてきた井原さんが珠玉の作品集を偏され、
200題もの詰碁集を編纂されたと伺っております。

囲碁を習得する段階に於いてはさまざまな道がありますが
囲碁上達の近道は死活(詰碁)の勉強からと言われています。
 私も新聞、雑誌、テレビ番組の詰碁にはよく接しますが、
低級者の向きの出題でも、いざ解答となると、
有段者でも難しくて悩むことがあります。

 詰碁への取り組みには直感や閃きみたいなものが必要なのでしょうか?

 井原さんの創作になる詰碁には私たちの実戦で出逢う局面のような
自然で無理のない親しみ易い作品に感じます。

 私が主宰しています日碁会、日出育碁会の例会では
毎回手筋、詰碁を研究材料にしております。
「おもしろ詰碁」がそういった囲碁講座で、棋力に相応した出題と解説で、
棋力向上に役立てるように活用したいと考えています。

 勇気と英知、情熱を掛けて取り組んだアマチュア詰碁です。

詰碁の天才・井原嗣治 さんい敬意を表すると共に、
更なるご健勝、ご活躍をお祈り申し上げます。

 また、このおもしろ詰碁にご尽力を頂いた碁吉会の高野圭介会長はじめ
皆々様のご発展を願い、発刊のお祝いのご挨拶といたします。