井原さんの快挙

                           
棋士  家田隆二



 このたび井原さんが「おもしろ詰碁」を上梓されます。
誠に悦ばしいことで心より祝福申し上げます。

 プロの世界は院生の頃から詰碁でヨミの訓練に没頭して、
プロ独特の世界を構築しているのは周知のことです。

誰もそれには異論は無いと思いますが、それだけに詰碁の棋書は
殆どプロの作品で、アマては「岩田詰碁集」岩田昇二著が知られているぐらいで、
他にはそこそこあるとは思いますが、私は寡聞にして他の著書は知りません。
この日本でも決して多くない詰碁の棋書を世に出すというのだから
快挙といって過言でないでしょう。

 私は碁吉会とのお付き合いが1996年の箱根大会に始まり、
それ以降20年になります。もう15~6年ぐらい前だったでしょうか、
六甲山上にある六甲山荘で碁吉会の合宿がありました。
その時、井原さんが「囲碁の友」という雑誌に、詰碁を二題投稿したところ、
一題が入選し、鮮やかな手筋!の講評付きで入選した、と
ご披露されていたのを思い出します。

 井原さんは関西棋院の理事を勤めたりして昵懇の仲であります。
誠実な井原さんのことも熟知しています。お歓びの本日、
井原さんや監修・編集に当たられた高野圭介さんはじめ
皆さまの益々のご健勝を切にお祈りします。