動かして治せ


自立整体の治癒法

                                             高野圭介

腫れは引いた
テニスで転んで左上半身を捩った。
 局部の腫れは引いたのが四日目だった。
そこで、炎症は治まった。

その頃から、思いも寄らなかった首が重い。

 後で分かったことだが、直後の手当てが良くて、
とても順調な快復ぶりだそうな。
と言っても、軽かったからでもある。

お見舞いやら
メールに、お見舞いやらが入ってくる。

「もうトシなんだから無理は禁物。これに懲りて、
くれぐれもハッスルし過ぎないように。
足は止めて、後は、口と手だけにされたらいかが・・・」

「気をつけて下さいよ。後はどうなる事やら、心配です。」

「普段から、よう鍛えてはるから、こんな事で済んだんや。
そやけど、ええ加減ということもありまっせ。」

自立整体へ


自立整体の海野る美先生からのメール。

「春は骨盤が動き出すため腰の不調をきたす事が多いようです。
歩けるようでしたらなるべく教室に来て下さい。」

動くか、動かざるか  
未だピキッと痛むところもあるが、未だ医者に行ってないので、
どのような症状か?
快復時はどの程度動くか、動かざるか?の様子が分からない。

 一週間経った今、歩けるから、信頼する先生のご指導を得に出かけた。

動かせて治す
「炎症はまる三日経ったら治まるものです。
ちゃんとした手当てが良かったから、
痛みはすっかり取れ、腫れも引いたのでしょう。
後は日にち薬です。

 医者へ行ってもどうにもならないのですが、
自立整体では{こういう痛みは動かせて治せ}と、言います。
じーっとしていてはダメですよ。

 かといって、痛いのを無理矢理でなく、
気持ちの良い程度だけ動かして下さい。
今日は、高野さんの安心ラインでやります。

 でも、しばらくはゴルフ・テニスの身体を捩ることは控えてね。」

太極拳
そして、2日後、
あの、ピクッと来る痛みさえ消滅した。
久々の太極拳。

「高野さん どこかへ行ってたん?」
「いやいや、テニスで転けて、えらいこっちゃ」
「もう、えんか。無理したらアカンで。気イつけんと」
「動かさなアカン言うんで、動かしたら、調子ええんや」
「そやそや。うごかさんと、固まってもてアカンのや」
「そない言うてもな。よう鍛えとったやもんな」
「十年も余ってしごかれてきたモンな」
「扱いたりしとらへんで。しただけや」
「まあ、お陰でね。あははっh」

嘘みたい
動かして治す!

嘘みたいな、本当の話だった。
嘘と言えば

ああ、十日前は嘘みたい。

いったいこれは何だろう。