まだまだ碁は楽しめる

                      加田美保子自戦記

第14回国際アマペア碁選手権戦
 第二局

 黒番 松本今代  vs  白番  加田美保子
    松本 良           河田圭輔

黒番6.5目黒コミ出し
    155手以下略 黒5.5目勝ち

 思いもかけず、花の東京へ行って、
晴れ舞台の世界アマの大会に出場できたことは身に余る光栄でした。
 2003年秋の京滋男女ペア囲碁まつり有段者の部で、優勝したお祝いに
全日本の大会に出場出来る切符が手に入ったのです。

第一回戦は東大囲碁部の男性と慶応囲碁部の女性との対局でした。
結果は残念ながら負け。第二局がこの碁で、80才を越えたご夫婦のペアでした。
 この碁は京都新聞の囲碁欄に三譜に分けて記載されたのですが、
失着を一手に引き受けたみたいで、歯がゆい思いをしています。

 相棒を務めて頂いた河田さんはとても優しい方で、ご自分で
「京都大会の時に比べて全体的に気持ちの余裕がなかったのでは」と、
私をカバーして、さらに「ペア碁というものはどうしても好不調の波が
大きいものだと思うので、あまり深刻に考えなくて良いのかな」と
助け船を送って頂いています。

 ここに貴重な評と共に自分で感じたりしましたものをここに記したいと思います。
 思うに、じつに多くの方に数々の論評を下して頂きました。
一,二点、共通のところを除いては、不思議なことに一口に言って、千差万別です。

 ともあれ、皆様のご意見を集約してみますと、白26までは白好調の歩みでした。
理由は黒23・25の二手がぬるかったのです。問題は白28です。
これで、33の右の急所に打ち込めば好調に輪をかけるところでした。
それが、黒29に先着されて、振り出しに戻った・・・というより、
白に暗雲が立ちだしたのです。
 後はペア碁らしい負けコースに乗ってしまいました。

 最終4局打って4敗。すべてチャンスを逃した悔しさいっぱいの、
5、6目以内の負けでした。
 若い人には敵わないなと思っていたら、2局目のこの碁、
80才を越えたご夫妻を思ったとき、
私もまだまだ楽しめると勇気が出てまいりました。





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