6.輝かしい金字塔の待つ未来を! 高野圭介 |
|
クロヨンロイヤル ホテル |
その夜、私はクロヨンロイヤルホテルに投宿した。 同行・碁吉会の友人・武田康・松尾正樹らと一緒である。 加田美保子は別行動となった。 |
倉科囲碁一家のこと | 私は静かな夜を碁を並べながら沈思した。 もちろん夏奈子さんのこと、否、未来を駆ける倉科囲碁一家のことで 頭がいっぱいの中でのことだ。 また、早朝5時から近辺を独り散策した。 まるで軽井沢に居るようだった。 |
黒部観光ホテル | そうそう、前日の朝も投宿の黒部観光ホテルで早朝散策に出かけた。 ホテルの窓から「高野さーーん」と大声で呼んでもらったらしいが 持ち前の遠い耳では如何とも仕方が無かった。 |
存分の足跡を | 人生は一過性だけに、 女武蔵・夏奈子。女幸村・萬以子。男牛若丸・龍幸。非凡な三者が それぞれ才能に満ち溢れ、過酷なまでの囲碁の修練に勤しんでいる。 この素晴らしい倉科囲碁一家はどこへ行く? 幸せな家庭良し、囲碁専業を目指す良し、 或いは世界に羽ばたく運命のいたずらに身を任せるも良し、 数多な選択肢の中で、各人が数奇な運命にさらされながら、 燦めくオーラを背負って存分の足跡を辿るのだろう。 ご多幸を祈るや切。 |