5.囲碁気質とお師匠さん。 高野圭介 |
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夏奈子の破壊力 | 夏奈子の石は終始張り詰めていて、ユルムということがない。 筋と形に明るく、深くて早いヨミに裏付けされた着手は 熾烈なまでの破壊力を発揮する。 一旦ツボにはまったら、もう蟻地獄である。ただ、早見えに、 決断も早いが、いざ決戦に萬が一の落とし穴が見え隠れする。 ともあれ、将碁友の会で日本囲碁界の雄・伊達昌希7段に 未だ負け越してはいるものの、肉薄している。 |
萬以子の本領 | 萬以子の棋風は布石から終局まで常に周到なバランスにあり、 すでに完成の域だ。 私は2時間で8局の超早碁を打ってみたが、 オールラウンドプレイヤーだけに死角がない。 どこに個性的なものが潜んでいるのか、未だ分からないままだった。 主なネット碁はパンダネットだが、現在6段にランキング中。 遠からず本領発揮の場面が見られるだろう。 |
師匠はお母様 | 「師匠はお母様」とお二人は異口同音。 しかし、その母は「私が教えなかったのがよかった。」と 述懐されるのもおもしろい。 お嬢様たちのプロとの接触はいったいどのような具合か? 私には推測も付かない。 今後は先番の碁で、プロの洗礼を受ける手立てはないものか。 |
独習の成果 | 囲碁の勉強の主力は詰碁!だそうだ。それだけでは無い。 一日3局の棋譜並べと数局のネット碁が日課とも聞いた。 分からぬでも無い。誰に勧められたか知らないが、 自分たちがそれぞれ編み出した日課を、 各自が黙々と着実に実践しているダケである。 そのダケが凄い!余人の及ばぬところだ。 プロの味を殆ど知らないでこの成熟度。 独習の成果がすべてを支えていると私には映った。 |