いそいそとにっこにこにこ暮れの夕   虚石

 



潜り行く靴音高し寒龍門    虚石

 



小晦日笑顔にカルビ満ち満ちて   虚石

 



精気満つ桂酒ステーキ年忘る   虚石



 



カルビ肉一枚ずつの師走卓   虚石





憂きことは味噌に混ぜ込み年を越す   虚石



怖いひと凭り掛かりゆく師走かな   虚石

 



明日はまた明日の風よ小晦日    虚石

 


 



残り香や心に残し冬帽子    虚石