千 両 茶



                           

                                                 
高野圭介


深圳の

余昌民氏

 
今、ここに千両茶があります。

中国は深川の余昌民さんから
過日、訪中の時、戴いたものですが、
手にしました時、ドシッと重い塊の箱でした。


高貴薬
のようで


 

帰国して、
包装を解いてみたら、
円盤の分厚い塊の茶でした。
お茶の飲み方を調べたりしていますと、千両茶は何と、
高貴薬みたいなもので、100gramが数万円とか。
これにはビックリしました。

頂いたものは750gramですから、
この黒い塊のお茶が、20万円、40万円??と、見当も付きません。
調べる内に、一般普及品としては、
実勢価格は、100gram\5,000.くらいだそうですが、
おそらく、私にとって、見たことも、飲んだことも無い千両茶。

 

飲み方の説明があります。

3~4人分としては、
千両茶 10~15gramをナイフで切り取ります。
また別に、茶湯が1:5の比率ともいう説明もあります。

沸いた湯500gramに茶を放ち、2~3分間湧かします。
火を停めて・・・,飲みます。
あるいは、冷やして涼飮用にも良し。風味も増します。



千両茶の説明(上図)

 
名前通り1本で1000両(36.25キログラム)の重さがあり、
また長さは成人男性の身長に迫るもので、
なんと1,665mmもある巨体!
(重さ(37.57kg)と長さは少し違った資料もありましたが、
中国茶経などを参考にしました)。

コレがお茶ですか???と俄かに信じ難い人も多い。
腐った樹にみえませんか(笑)。

知らない人が見てきっと腐った木と思って、
見向きもしないでしょうが、
50年、60年物などの年代物なら一塊だけ(1本ではありません)で
数10万円以上する高価のお茶。
しかも、お金を出しても簡単に買える代物ではありません。


 


千両茶点てゝ香し新茶かな  虚石



 試飲された方々の反響です。


実際、 千両茶を飲んでみますと,
癖の無い風味のあるお茶です。

 

透明感がある普茶のようで、
そして高級感あふれるまろやかな味。 






十両茶


 
十両茶の説明(左図)


 円盤はこれを輪切りに?

 
十両茶は左の写真を見て分かるように、お茶の外に更に竹の葉、
真ん中は棕櫚(シュロ)と一番外側に
竹の皮(結構厚めの竹皮)で丁寧に包んでいます。

現物は、これを輪切りにしているように推測しています。

23の工程を経て製作された世界最大の茶柱です。
昔では年間3万本も生産されたという記録があります。
しかし、
解体が難しい上、粉々になる茶葉が多いので、
改良を求める声が上がり、
1958年以降、一旦生産が中止され、
「花磚」という長方形のレンガ状ものに生まれ変わりました。


 中国湖南省安化で生産された物、
歴史が100年あまりあります。

現在市場に50年物や60年物といった
古い物も市販されていますが、
100グラムで数万円ぐらいする高価な物が殆どです。
最近また生産し出した模様です。



茶:

Pu'ercha

 
 (親戚のプーアル茶

 
千両茶は中国では黒茶の部としてあるようで、
かって、昆明で手に入れていた 普茶とよく似ている。

茶も千両茶も発酵茶で、
中国の黒茶という親戚筋??に当たるのだ。





日本の

碁石茶

 
碁石茶


日本でもわずかではあるが黒茶は製造されており、
四国が主な生産地である。
高知県では「碁石茶」と呼ばれる物が作られており、
これは文字通りに碁石状の形をしている。

 

地元ではほとんど飲用されず、
瀬戸内海の島々で作られる茶粥の材料として出荷される。
希少品であり、予約生産にほぼ限られている。