記憶の碁 01
白番 田中一枝(福岡) vs 先番 高野圭介(兵庫)
先番6.5目コミ出し
2015年絵11月8日 将碁友の会:一般の部対局
277手完 黒中押し勝ち
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私が碁を打って70年。世の中には不思議なほど強い人はわんさと居ますが、
碁を打って、身体中鳥肌の立つ充足感に至福の時を感じるようなことは滅多と無い。
田中さんは正統派の碁で、対局中、石と石の語らいが素晴らしくいのである。
勝敗で言うと、今日は運良く勝てましたが、次、勝てるかというと、難しい。
おそらく勝ち越しは難中の難でしょう。
きっと福岡でも有数の打ち手ではと想像を逞しくしています。
本局は初の手合いで、記憶の碁として、永遠に残しておきたい碁なのです。
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黒の大失着 |
上辺黒33キリが大失着。
その昔、関西棋院棋士・東野弘昭九段の指導碁で、
同様に、3子を取った.その時先生の言葉に驚いたことがある。
「私はどうして棄てようかなと思ってましたのに、、、あはっはh」
再び自分で同じ轍の輪を踏み、嵌まってしまった。
左辺に49と、掛かる一手だったのにと、反省。
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窮余の一策 |
1.絶体絶命から、黒45.47と窮余の一策であった
2.中央黒79.81の連打も捨て身の策。
3.中央、黒111ノゾキも危機感からの選択。
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危機脱出 |
やっと追いついた黒149。
最後、白の地中、黒269キリ。でやっとしのげたが、
恥ずかしいぐらいの悪い碁をやっと拾って、済んだ。
一局を振り返って、好敵手推参なりと、心から喜んでいる。
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田中一枝7段(330)vs高野圭介7段(326)
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