世界の碁笥:高野コレクション

(Ⅴ)

No..21~250 (24中)

                                   高野圭介






(21)  中国   雲南碁器


九星碁器極上品

 私自身、昆明には碁縁が深いと思っていたら、どうも、雲南は、練り碁石の産地のようだ。

 中国には国家隊と呼ばれる囲碁集団があって、その下部組織に、地方には各地の省隊がある。
各省隊から、定められた数人(5人だったかな)が国家隊として、北京に常駐する。
 一年に一回ビリとトップが2名ずつ入れ替え戦の末、メンバーは入れ替わる。

邱継紅プロ

 私と親しい邱継紅プロは若手の新進五段であったが、いつしか昆明に帰り、
雲南省隊のプロ・院生の指導者となっていた。
若手の台頭する中国のことだ、トップ争いは熾烈で、どなたも安閑ではない。






(22)  日本  九路の碁器


関西棋院旅行用碁セット


 関西棋院がポータブルマジック碁石付き9路碁セットを発売した。

cf:韓国にも、同じくマグネット九路盤旅行用囲碁セットがある。(04)参照のこと






(23)  中国  瑪瑙の碁石


極上瑪瑙の碁石

極上の瑪瑙は宝石の透明度が全然違う。
本品は透き通った白石はあくまで白く、ぬばたまの黒石はあくまで黒い。

私はこの瑪瑙で打ったことは無いから、本当の感触を知らない。

 沈香と呼ばれる高級香木の極上品・蘭奢待を信長が切り取った如く、
私も,此の瑪瑙の碁石で一局打ち上げたい、そう思っている。


宇太郎総帥の墨跡「玄」

宇太郎総帥の墨跡「玄」のある榧の木表6寸盤を私は三台の保有している。
この盤石で、どなたかとしっぽり打ちたい。

 




(24)  中国  大理石の碁笥


縞模様の大理石

雲南・昆明から西へ、車で12時間走ると、大理(ターリ)がある。
大理は日本で言うと、奥羽は藤原三代の統治のあったように、独自の世界があった。
大理石の産地となったので、その名前も「大理」とと付いている。

さて、この碁笥、碁器として作られたか?別の用途があったのか?知らない。


大理の文化

たくさんの色鯉が泳いでいる。
これを!と指を差すと、その鯉はそのまま俎板に載って、ぶつ切りにされて、食される。
日本では、色鯉は食用にならないとされていると聞いたが、真偽の程は知らない。

 




(25)  米国  革製碁器セット


アメリカらしい

2004年のUS碁コングレスのとき、ニューヨーク州ロチェスター(Rochester)の店頭で見付けた。

昔見た西部劇の影響で、アメリカというと革製品という印象が頭に残っていました。
店頭で本品を見たとたんに、アメリカらしいと感じて、ムズムズして購入しました。


中山典之先生のサイン

テンコレ先生(中山典之七段)の推奨に従ったのがキッカケです。このセットを見るたび、
先生の懐かしいお顔を想い出します。ただ、先生のサインを貰っておかなかったのは大反省です。
高野さんにも、テンコレ先生を想い出していただければ幸いです。

高野コレクションの中に、革製品が無かったので、急遽贈呈して参加しました。   中田良知