高野虚石 吟・投句より


交友俳句会

交友俳句は「思ったことが言える」という楽しい会
天真爛漫の自由が根底に流れている。

                      橫井傘二


2021年になって、
新型コロナの脅威に晒されてきました。
交友ミニミニ講座俳句について、しばらくは紙上投句と
皆さまの選句とコメントを記載したものを届けます。

従来の句会開催はおそらくは年内のいつになるか
今のところ、全く不明です。

どうぞコロナに負けず、よろしくお願いします。

                  傘二 記




交友句会 2020年2月27日(木) レポート



2021年6月17日


「父の日」

 
父の日や白大島の床柱    虚石


三木幸子 評



白大島を粋にこなし、一家の床柱的存在の
威厳のある、しかも慈しみ深き父上を
想像させる気品のある句。


父の日や屈託もなし舟を漕ぐ  
虚石


古谷吾季 評


 
「昼間」からお酒1杯、うとうとの倖せいっぱい。


 
父の日や父を超へたか浪高し    虚石


玲子 評


 
自問自答の海原。景か大きい。


2021年4月15日

「風光る」

 
葉隠れや下段の構へ風光る    虚石


橫井傘二 評

 
「下段の構え」がいいですね。風光ると合っています。

 
羽震ふシャッターチャンス風光る    虚石


三木幸子 評


橫井傘二 評

 
この一瞬に肌に感じた風・光も撮りたいですね。
素敵な描写に拍手です。 幸子

美しい光景ですね。音感が良いです。 傘二


風光る瞬きの先耳の先    虚石


宗芳 評


さんさんと光を心地よい風が素通りする春の日、
しあわせなひととき。


2021年3月18日


「木の芽」



モーツアルト軽快リズム木の芽の香  虚石


古谷吾季 評

作者:虚石自評


モーツアルトフアンとしては・・・・      吾季

牛にも草木にも音楽が素晴らしいと聞く    作者:虚石


香を放つ山椒秘かに貴賓の座    虚石


古谷吾季 評


神様の選んだ赤か曼珠沙華


初々し木の芽シャキーンと今ここに    虚石


飛田 評


三回ぐらい読み返していますと、シャキーン。これで良いと思いました。
全体に活力を感じる力強い句。


2021年2月18日


「紅梅」



紅梅や下戸の盃宙を舞ふ  
  虚石


理恵 評


すごく楽しい様子が感じられました。
映像にしても動きと美しさとユーモアがあります。


木洩れ日に雫きらりと紅の梅    虚石


有威 評



理恵 評


モノクロ写真を連想する  有威

美しい言葉の並びと共に、映像がまたフレッシュです。
こうやって季語を分ける手法も勉強になります。 理恵


紅梅や物怖じもせず客迎ふ    虚石


橫井傘二 評


理恵 評


庭に紅梅が咲いているので、物怖じもせずに
客を迎えることが出来る。というおもしろい発想   傘二

堂々とした紅梅の姿に思わず見惚れてしまいそう。
すごく共感出来る一句でした。   理恵



2021年1月21日


「つらら」



軒つらら橇に飛び乗り滑り出す    虚石


宗芳 評


つららの擬人化が新鮮。奇抜で面白い。
映像が浮かぶ。


モネの池つららを杖に蓮の群れ    虚石


美千代 評


モネの池の多様な色の葉を分けて、
つららの杖で歩く想像の世界に興味を持ちました。


永平寺つららの門をくぐりけり    虚石


三木幸子 評


古谷吾季 評


橫井傘二 評


永平寺の山門という舞台装置が出来上がっていて、
名句が生まれましたね。 高貴な感じ。  幸子


永平寺の初雪の日に行った想い出が想い出がありますので
                         吾季


「永平寺」と「つららの門」が重なって、より厳しさが増している。
俳句らしい。   傘二