小さい命を愛おしむ「俳句の会」

兼題 「蛍」  大林悦子先生指導

2017年6月22日(木)交友プラニングセンター

                                          高野圭介





次、7月は雲。8月は花火。9月は風。10月は虫。


今回の兼題:「蛍」の入選作です。


第一席(4点句)  蛍火や喜寿のてのひら透きとおる  沼田敏恵


第二席(3点句)    両の手に包みし蛍放ちけり     横井 司



第二席(3点句)   蛍火に闇の深さや過疎の里    船越貴美子


第三席(2点句)    ここよりは蛍湧き出る岩の陰    高野圭介


第三席(2点句)    手のひらにいのちの温み蛍の灯  大林悦子


第三席(2点句)    モノクロの映画の恋や蛍の火    三木幸子


第三席(2点句)   一期なり夜ふけて光るほたる籠    高野圭介



二〇一七年六月二十二日(木)俳句(兼題「蛍」 講師 大林悦子)

・・・全出句・・・ 

1.点滅のなきは何の目草蛍(1 三木)

2.蛍火や喜寿のてのひら透きとおる(4 沼田)

3.両の掌に包みし螢放ちけり(3 横井) 

4.泣く螢笑ふ螢もありぬべし(1 横井)

5.友逝きて遺稿となりし螢の句(1 三木)

6.モノクロの映画の恋や螢の火(2 三木)

7.ほたる火や恋の乱舞を老妻(つま)と見る(1 吾季)

8.乙女らが育てし澤の蛍愛(め)ず(吾季)

9.持て余す闇夜の道草蛍舞ふ(麻生)

10.をさな子の苺ほうばる口染めて(麻生)

11.ただ一つ螢見付けた螢狩り(1 鈴木)

12.天空に蠢くごとし土ぼたる(1 鈴木)

13.源平は滅び蛍に名を残す(1 大林)

14.てのひらにいのちの温み蛍の灯(2 大林)

15.一期なり夜更けて光るほたる籠(2 高野)

16.ここよりは蛍湧き出る岩の陰(2 高野)

17.蛍火に闇のふかさや過疎の里(3 船越)

18.蛍の夜橋を渡りし影ふたつ(1 船越)

19.蛍飛ぶまわりの空気澄みわたり(西山)

20.星空に負けぬ輝き蛍舞う(西山)

21.路地抜けて橋三つ越え「ほうたるこい」(本)

22.ほうたるのひいふうみいと真闇より(1 本)


原因不明の急性胃炎で、欠席投句となった。
句会の雰囲気が分からないが、小さな命をコクのある良い句が目立っている。

                                          高野圭介