「風」は風流の風  「俳句の会」

兼題 「風」  大林悦子先生指導

2017年9月28日(木)交友プラニングセンター

                                          高野圭介





次、10月は虫。11月は紅葉。 12月は師走。 1月は暦



今回の兼題:「虫」の高野選です。


第一席(4点句)   鈴虫の音色かの日の恋疼き      船越貴穂

第一席(4点句)   燈消し鳴き継ぐ虫の籠囲み       麻生宗芳

第二席(3点句)   遠離る最終電車虫の秋         沼田敏恵

第二席(3点句)   漱石の最終章や虫すだく        横井傘二




万両の蔭ら虫けら我が都       虚石

万両千両は冬の季語というに、
今朝、ラジオ体操帰りの道すがら見た万両は今が盛り。
問題は、「蔭ら」で、単なる木の影、木陰ではなくて、陰の辺りを指す。
ぜんぜんどなたにも通用しない。姫路方面の方言らしい。
調べると、「蔭ら」は動詞で、くもらすのようだ。


女王ヒアリ潜み窺う秋の船      虚石

何と、夏の最中に詠んだもので、もう古くさく、流行遅れ・・嗚呼

                                          高野圭介

 

生身魂大口開けて飯を食う        傘二

cf: イキミダマはお盆には、先祖の御霊を迎えるとともに、
一家の長老を生きた御霊として祀る。

神戸新聞の俳壇:水田むつみ選に投句した。
特撰(一句)には至らなかったが、見事入選された。




虫付くな娘抱き上げ若き父      船越貴穂

まず、貴穂さんの恋の歌について、恋の歌を詠むのは良いと、悦子先生。

「虫付くな」・・これが川柳ではないか?から川柳と俳句の狭間について、話が弾んだ。
川柳は何をどう詠んでもいいとは時実新子。
「私は、俳句、川柳、短歌」と三つのジャンルのスイッチを切り替えます。」と悦子先生。

私は川柳大家・三好兵六の句「夫婦とは」が無季俳句の素晴らしさが甦っていた。



「夫婦とは なんと佳いもの 向かい風」   三好兵六



三好君とは大学時代、テニスコートで一緒に球を追った仲間である。