「暦」は人生の歩み  「俳句の会」

兼題 「暦」  大林悦子先生指導

2018年1月25日(木)交友プラニングセンター

                                          高野圭介





次、 2月は節分



今回の兼題:「暦」の高野選です。


第一席(3点句)   父母の忌をまづ書き入れて初暦      横井傘二

第一席(3点句)   地の温み拾い集める寒雀          大林紫悦

第二席(2点句)   これほどの月日何せむ新暦         沼田敏恵

第二席(2点句)   巻きぐせの残る厠の新暦           沼田敏恵

第三席(1点句)   連れ添ひし伴侶にも似て旧暦        沼田敏恵



高野虚石詠 三句


初春や暦をめくる生きている             虚石

我思う故に我あり・・・を連想した佳作と評あり。・・・・沼田敏恵評
これほどの月日何せむ新暦 沼田敏恵・・・は遙かに勝れている



日めくりに未来の歴史透視する           虚石

嗚呼、無季だった。初暦・・・とするんだった・・・今気が付いた。虚石


ジャグジーにバーコード禿げ冬のジム       虚石

孫の愛理と交わした会話から生まれた・・・
・・・只、禿げは差別用語ではないか・・・三木幸子


この一年間で全員がずいぶんグレードがアップしてきた句会だった。


問題の句 三句

飛び石のそろりと渡る釜初め       麻生宗芳

そろりと・・・の表現は、他の言葉で補完するのが俳句ではないか。

初釜や裾からげしてにじり口    などは如何? 虚石


動きだす今年の列車初暦        
 大林紫悦


先生の句だが、いやはや何とも・・・評のしようも無い  虚石


カレンダーに大寒知りて重ね着る 
     よたろう

俳句は省略の極地。五七五の中に、ダブってはいけない。
紫悦先生は「大寒と重ね着」はダブっているが、
「カレンダーに大寒」はダブっていないと評されたが、
大寒と言えば、カレンダーは不要。


大寒のセンサー肌に重ね着る   など如何?  虚石




神戸新聞俳壇入選句




2018年1月29日付け俳壇  渡辺絢子選

入選    銀翼の低空飛行冬乗せて       西宮  大林紫悦


2018年1月22日付け俳壇  水田むつみ 選

入選    時雨るるや樽の重石の又沈む    西宮  沼田敏恵

入選    冬の月メタセコイヤの葉隠れに    神戸  横井 司