3秒の高野さん

公開対局を鋏んで、記録係の石井茜先生との会話です。




                           高野圭介



 
秒読みについても、とても親切に応対していただきました。
秒が切れたら、サドンデス! これはたいへん!


秒読み




「今日は盤側でお世話になります。
私は30秒の碁なんて打ったことがないんです。
切れ負けの碁ばかりで、ちょっと違いますね。」

「NHK方式の30秒で打つのと、新聞棋戦の45分切れ負けとは
実質余り変わらないようなんです。
でも、時間の使い方などは違いますね。」

「秒の読み方はどう読みますか」

「10秒、20秒、25秒・・28秒です。」

綠星囲碁学園 


「あ、うまく打てるかなぁ?そうそう、
石井茜先生は菊池先生の綠星学園ですね。」

「そうです。」

「私の長男の雅永が青木慎一兄妹や前田良二らと
同期の綠星囲碁学園第一期生でして・・・碁縁が深い・・・、」

「あ、ほーう、そうですか。」

 

ある日、綠星学園 の午後、私は学園を訪れた。そこにはおかっぱの女の子が一人。


その子が折り畳みの碁盤を持ってきて、ぺたんと座るや、
石を三つ敷いて「お願いします・・」と言う。

 訳も分からず、打ち始めると私も盤上に没頭していた。
 やがて、黒の大石が死んでしまった。

 その女の子はスッと立ち上がって隣の部屋に入っていった。
「お兄ちゃん(
今の紳一九段)、敵取って!」と言うと、たちまち
「・・・・」と無言で一人の中学生ぐらいの細長い男の子が前に座った。

 グイと白の碁笥を引き寄せて、「さあ来い!」と言わんばかりである。
 私は先で打ったが、すでにスポイルされていた。


この話を後に菊池先生に話したら「喜久代ちゃんの言いそうなことやなぁ」 


 局後のこと
 「高野さんは早い。だいたい3秒。」

「そんに早かった?」

でもね、高野さんと村川先生とはとても良く息が合っていて、
相性も良かったですよ。」

「それは嬉しい。
同じレベルで打てたなんて、夢のよう。とはいえ、
どうも考えられない。思っていたように展開するものですから
早くなって。失着もいろいろあったようですが
、きっと、考えても無いものは出てこない。」

 3秒の高野さん

 
「3秒の高野さん。」

私は耳が遠くて、「・・・ビョウ」とだけしか聞こえなかった。
で、「・・・ビョウ」と聞いたら、反射的に打ってしまった。

言い訳にもならず、悲しい耳だった。

「いやいや、私は申し訳ないことをしていました。
全局、ノータイムで打った訳ですね。
もっと大事に打たねば、つつしんで軽速なる勿れと頭をよぎって、
今になって反省しても遅いですね。」


石井先生の

ブログより


 

3秒の高野さん(笑)  2014-02-13 20:11:26

先日はありがとうございました。

でもあれだけ早く打てて強いのは、集中していて相手が
考えている時間も考えられているからだと思います。

私は近くで見てて感心ました。

碁吉会のHP拝見しました。 とても素敵な会ですね