継続は力なり

                                          高野圭介

 
 ようやく「おもしろ詰碁」の原稿を製本にまわした。
原稿といっても今の原稿用紙はパソコンからコピーしたチップである。
とはいえ、100頁分の完全原稿である。

 この6月から10月までの150日間、川口さんと私の二人三脚で来る日も来る日も取り組んでいた。
また、内山さんの助力も大であった。井原さんからは追加の詰碁を時折送ってきていた。

 一つことを成就させるには倦まず弛まず事に当たることが肝要とは知られているが、
営々として取り組んだわずか150日とは言え「継続は力なり」を実感している。




奥喜代孝さん

「継続は力なり」を力説されていたのは奥喜代孝さんだった。
継続とは努力することである。不退転の決意を以てやってやってやり抜くことである。

奥さんは鋭意碁に打ち込み、俳句も親しんだ方である。

 かく申す私:高野は中二の時14歳で終戦を迎え、
中学でテニスを始め、家で小倉百人一首と囲碁の手ほどきを受けた。
いつもそんなに傾注していたわけでも無いが、足かけ囲碁時間だけは70年を越している。

 
 レパートリーの問題もある。連綿と同じことを続けるのもいいが、
手当たり次第、興味が湧いたら挑戦するというのもある。私もその型かな?



炭富俊子さん

麻雀に囲碁。ピアノ。スポーツではゴルフ・テニス・ゲートボール・水泳・バトミントンと、手広い。
彼女には思い出したように、これらが繰り返し出てくるのが又、おもしろい。一つの継続型だ。

 
 独り、囲碁に浸り込んでいる女性が居る。倉科夏奈子さん
彼女は2013年、全日本高校女子囲碁チャンピオンとなり、
碁吉会で祝賀会を挙げた。倉科囲碁一家総出演である。

    

子どもの頃から碁を覚え、将碁友の会でメキメキ腕を上げた。
高校時代、全国優勝し、その後、立命館大学に囲碁入学し在籍中。

現在は日本棋院大阪茶屋町囲碁サロンで、指導碁に当たっているとか。
しかも、実妹の万以子さんも同様の道を歩んでいる。
継続は力なりだ。




 この世、全てが現の有限の世界。ほんとうに無限に継続しているのは光と時間だけである。
宇宙の時間と空間という時空の中で、我々が一つことに打ち込んで継続している姿は
すでに無限の世界に身を置いて同一化していると思っている。