上山和則師範の名言抄

                                  高野圭介

春日井の雄・上山和則師範の名言を紹介しよう。

ここには梁山会という碁の同好会があって、羽根直樹プロの
六段時代の指導碁集を編纂され、それを戴きました。

題して「白と黒の足跡」


指導碁の思い出

その中から、上山囲碁観・二編と上山和則の打ち碁二局をここに紹介して贈ります。



学んだ教訓

プロにも気負わないで、自分の碁を打ち切るべし    高野圭介



囲碁上達法

(下の上段)上山和則


 プロと打つときの心構え

(下の下段)上山和則




 囲碁上達法

                                                   上山和則


よく言われるいろいろな囲碁上達法
1.詰碁を勉強する。
2.定石を覚える。
3.実戦を積む。
4.プロの打ち碁を並べる。

でも、こんなのは信じてはいけません。第一面白くないから、楽しくない。
続かない。自分でいい気になっているだけです。


誰でも短期間で必ず3子強くなる方法があります。
端的に言うと、上達法はプロの碁を丸暗記するのです。
年齢、性別を問わず、誰でも実行できます。騙されたと思ってやってみて下さい。
必ずや3子強くなった自分に驚くでしょう。

 1.

 先ず、自いうt分の好きな棋士を一人選んで下さい。

 2.

 その人の、好きな碁を一局選んで下さい。

 3.
 
その碁を解説を読んだり、変化図を見たりしないで、
どんどん最後のダメまで並べて下さい。

 4
 
最初はウンと時間が掛かります。2回、3回・・・と並べ、
10回、20回・・・と進むにつれて、
手の意味が自分なりに分かってくるではありませんか。

これはプロの布石、守り方、筋・形、ヨセの打ち方等が
自分なりに身についてきたと言うことです。

 5.

 次の碁に移りましょう。もうシメタものです。




羽根直樹棋聖・天元 vs 上山和則アマ

1996年3月2日 78手完 黒中押し勝ち

 





プロと打つときの心構え


                                               上山和則


プロとアマの差が歴然としている競技は相撲と囲碁・将棋と言われています。
相撲は一見して分かりますが、囲碁は頭脳勝負なので、どの程度なのかは推し量るしかありません。
それにはかなりの実力を要します。

「碁は相手が強ければ強い程、深みや広さを増すゲームである」そのように感じます。

かといって、プロと対局に際しまして、萎縮してしまっては打てないから、
しっかりした心構えが必要です。

 1.
気力を充実させて心ゆくまで打つ。

 2.  
平常心で臨み、自分を見失わないで、油断をしない。

 3.
ちょっとのこと(一瞬の隙)に注意すべし。

 4.
 全力で、本手や正攻法をもって、正面からぶつかってゆく。

 5.
 勝ちたい手より、好きな手を打つべし。

 6.
勝敗がハッキリするのが納得するまで、粘って打つべし。




羽根直樹棋聖・天元 vs 上山和則アマ

1996年3月2日 2局目 160手以下略 黒13目勝ち