急所でぐらついて、調和を失った


先  高野圭介  vs  白  鮑 雲  (盲棋)
  
2009年5月15日 於 囲碁サロン「天地間」
214手以下略 白中押し勝ち 所用時間 4時間

                                            高野圭介自戦記




盲棋に挑戦しないか
唐騰さんが盲棋に挑戦しないか?と言ってきた。
一も二もなく、Okで始まった対局である。
その人は鮑雲と言った。27歳、奥様とご一緒に来られた。


攻めに徹していて、
素晴らしい!


私は高い高い布陣で臨んだ。

暮雲さんの碁は力強い。
対局中、
呉清源の言葉が浮かんできた。
「碁で肝心のは、死活とヨセに尽きる」


対局後会食の時、彼は
「高野さんの碁は攻めに徹していて、素晴らしい!」

「後退したのは黒79。一手パスの手で負ければ敗着。」

「黒119。125も感心した。」


勝負所で、2ヶ所 
勝負所で、2ヶ所の問題。

第1図 黒123は124から打てば、ちょっと違っていた。
第2図 黒ここでフリカワリに打てば、まだ、黒もまんざらでない


それより、
私がビックリしたのは白146より前から、
右下の黒は死んでいるとヨンでいた」
の言葉だった。


天才・暮雲さん


頭の中に盤全体が
確かに入ったまま

4時間、打ち切った。


呉清源が碁盤全体で打つ調和をと、言っているが、



盲碁で
頭の中に盤全体を入れて、そこまで読み切るなんて。
私は白144に驚き、白152で死にを確認して、投了しようとした。
しかし、
唐騰さんは
「最後まで打て!」と檄を飛ばす。
そうだ、その約束だった・・・と。


盲碁で、白は
最後の1点まで打った


死んだ時点で打つ気がなくなり、乱れてしまったが、
ダメも最後まで詰めた。



後日、家田隆二八段の評をいただいた。


 白44と下辺を固めたとき、右下から中央への黒は相当薄くなっている。
したがって、右上の白を楽させてはならない。


 黒は相当薄くなっている
 黒59は118に中へ2間トビ。

 黒65は66。

 黒73は74にしっかり打つ。


 上辺にスベル
また、黒75も上辺にスベル。96が大きい。

 第2図は黒勝ち
 家田先生は奇しくも、第2図と全く同様のフリカワリを提起された。

この図(下記)は黒7目勝ちと言うことだった。




最後までダメを詰めた。 どうだろう、最後の1点を白が打って終局した。

碁盤が完璧に頭の中に入っている査証だ。

 

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第 1 図 黒123は124から打てば、ちょっと違っていた。


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第 2 図 黒ここでフリカワリに打てば、まだ、黒もまんざらでない

この図は黒7目勝ちと言うことだった。

 

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