囲碁は私の人生です。

定先   李 洪州  vs   白  高野圭介

2009年5月18日 於 天地間囲碁クラブ
204手完    白20.5目勝ち

                                               高野圭介自戦記



 

李 洪州さんを思う

中国の著名な文人・李洪州は江崎誠致とは無二の碁友だった。
日本の江崎誠致は碁を「学者風格」と「思考の天使」と表現した。

大門武二が「囲碁は洪州さんにとって何ですか?」と聞いたので、
私はつい「囲碁は私の人生です」と答えた。

江崎誠致はそれを聞いて「頓悟の世界」に、いわゆるわかる・・の中で喝破した。

「碁が人生だというのは、碁に徹するということであるとともに、
碁をほんとうに大切なものと考えていると言うことだ。」



さて、
李洪州さんが李洪州さんであるところの所以は、
彼がシナリオライターである以上に、何よりも囲碁愛好家であるということだ。
李洪州さんから碁を抜き取ったらどうなるか?

そういうことは想像することが出来ないし、想像してはいけないことでもある。
それは彼の尊厳を深く損じることになるからである

(人間と囲碁への深い愛情・・・伊藤 礼)

ところで、
私・高野は故親友・福岡弘造がその昔、
「高野−碁=ゼロ」と表現していたのがよぎった。

もう一つの共通点は、
私・高野は
碁キチ会を立ち上げ、今も碁吉会を主宰中。

李洪州さんも自分で、自分を
「碁キチ」と称していることだ。


 伏線が碁である。
洪州さんは淡々と打たれた。
もちろん私も自然体の碁である。
おそらく自分の持ち味のままが表現されてきた。


100手まで、双方不満がない進行だろう。

白152ツケが2間トビの弱点を突いた。
ここから、形勢が白に傾いていった。
これが、洪州さんの言葉であったし、その通りであった。

ただ、この弱点が表面化してゆくには道程がある。
その伏線が碁である。


         

『白と黒に遊ぶ』 




又の日、この爽やかな碁が打てる日が楽しみである。

李洪州さんの為書きサイン入り著書『白と黒に遊ぶ』は一気に読んだ。
大いに感銘した。



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