白洋淀に遊ぶ

邁歩前進・一桿進洞


                                               高野圭介








唐騰さんのご母堂が病を得られて、お見舞い旁々の訪中である。
折角だからと、何香濤先生が白洋淀の湖畔で
・・・正確には湖中の島であったが・・・

ゆっくり碁を囲もうと、提案され、それではと、
橋口美香先生、杉田明子女史もご一緒に参加することとなった。

黄砂の北京に降り立って、唐騰さんの車で白洋淀へ走った。
白洋淀の蓮池を巡って、早朝散策は楽しいひとときであった。
食べ物にも初物が多く、クジャクの卵、菱の実、いろんな淡水魚、野菜。
また、果物では林檎・トマト・火龍・などなど・・・



白洋淀の碁会は
まさに中国大人の遊びはかくぞやという
みやびで熱の籠もった碁会であった。

中には、陳毅将軍のご子息(陳丹淮解放軍将軍)が居られた。(左)

陳毅将軍・上海市長はたいへんな碁好きで、陣中でも碁盤を離さず、
陳祖徳、聶衛平も共に、心身共に支援された方で、
夙に著名な方である。











全員に指導碁を打たれた橋口美香四段は
「中国の碁は筋が良く、よく勉強した碁」と評されていた。

唐騰さんとの一局は、
最後の夜になったが、延々ヨミ合いとなり、
遂に深夜、時間切れ、引き分けとなった。

橋口美香四段
3子 袁 国建
白中押し勝ち
橋口美香四段
3子 李 暁絡
白中押し勝ち
橋口美香四段
3子  張  強
黒中押し勝ち
橋口美香四段
3子 陳 丹淮

白中押し勝ち
橋口美香四段
3子 何 香濤
白中押し勝ち
橋口美香四段
2子  唐  騰
打ち掛け
高野圭介
先番 何 香濤
白中押し勝ち

対局中、日本から宮本直毅先生の関西棋院ご一行さまが
馬林さんのお世話で、西安へ入られたと聞いた。


中国の互先のコミは2年前から、7.5目が普通となっている
台湾の ing rule コミ8目に近づいた。
(半目のコミを入れれば、変わらない)

いずれ、日本もプロ、アマ共、世界に伍して、
現行6.5目から7.5目になる日はそう遠くないだろう。


 
何先生の家に珍客が待っておられた。
私の太極拳の友人・林永福教授である。

故宮博物館・全衆徳の北京ダック・頤和園も楽しかった。

北京全市が20008年・オリンピックに向かって、大改装中である。


為替レート比較




為替レート比較

日本出国に際し、関空で、円・元の exchange をした。
泉州銀行はおトクと、謳い上げ、両替を薦めている。
「外貨両替は泉州銀行へ」
「お得な相場で、両替実施中」

中国内の銀行と比較して、
何と、これが最悪のレートで、0.53(8.5%)も違う。
100万両替したら、8.5万も違ってくる。
トクなのはなな・・なんと、銀行がおトクだった。
羊頭狗肉に、客は泣きっ面に蜂!


日本・泉州銀行    100円=6.25元
中国・北京交通銀行 100円=6.78元


香港へ入った。
香港ドルが無いから、ホテルで両替した。
これは銀行と比べて0.65ドル(10%)違った。
これも凄いが、街の両替屋は便利さと比較して、健闘している。

香港・Dorsett Seaview Hotel  100円=HK$5.80
香港・中国銀行           100円=HK$6.45
香港・街の両替屋         100円=HK$.6.30


香港ではバスの往復切符に問題が生じたし、
香港の昼食
香港の迷子道などなども笑いのネタだった。

香港の市場は怖ろしいところだった。
電気器具でも、どんなものでも、
一物一価の原則など
オトトシお出で。


日本の中国について、いろいろ話したり、感じたことがあった。
結論からすれば、以下のように・・・

「今、われわれ日中間の間にはいろんな問題が生じている。
しかし、現在の諸問題は将来の人たちに解決を委ねて、
私たちの友情は更に緊密に結ばれて、
良い関係で歩もうじゃないか」









現在の中国では、第二次世界大戦の抗日運動のその実態を

数年前に訪れた南京虐殺館。
今回の白洋淀文化苑。香港の歴史博物館。

更に明らかにしようとしている。

それはそれで良いことなのだが、
私見では、将来の友好親善のためには、
程良いところで、これたの史実はお蔵入りにしたらどうかとも思う。

南京では、大湖の北岸南岸から攻め上がった日本軍と民衆との問題を。
白洋淀でも、今回「抗日戦争の実態を見てくれ」というので、
素直にじっくりと見てきた。
天津辺りから北上する日本軍と葦の湖でのゲリラ戦。

香港ではイギリスの鴉片戦争と同様の扱いであるが、
日本サイドでは「列強から解放した聖戦」の捉え方さえあるものを。

注:
漢奸・中国で敵に通じる者。売国奴。
特に抗日戦争下日本に協力した者をいう。
偽軍・中国で、日本軍に与した軍隊。
民官共、罪が重く、罰された。

傑作は日中共に自分の兵士は「神兵」と呼んでいた。
ただし、我々が鬼畜米英と呼んだように、日本兵は鬼子と呼んでいた。








また、中国のテレビで、日本のポスト・コイズミについて、

アベ・フクダ両者の実質的な選出劇と見ているようで、
日本の経済同友会会長・北城恪太郎が
「小泉首相は歴史を知らない」と、言ったため、
日本国内の世論調査は「コイズミ離れが加速!」
と報道している。

因みに、26日帰国したら、このトップ経済人は、
彼自身の発言を政府に「遺憾」として、謝ったとかである。
なにをか言わんや。


日本のODAは昔の大東亜共栄圏に、更に増加すると、
日本で報じている。
今もなお、中国に対しても日本のODAは続行中である。

このような風潮の中での巨額なODAは、所詮、
日本人民が拠出しているのだが、
日本が可哀想で仕方がない。


日本ではタブーだろうが・・・と、前置きして、

いよいよの歴史認識は「天皇が謝っていない」と、表現し、
それにはアメリカの赤化ドミノ対策の、その防波堤というか、
アメリカの占領政策に起因している。

そのような声が聞かれた。


唐騰さんには終始
並々ならぬお世話になりました
厚くお礼を申し上げます。