成長痛の真っ盛り

力山を抜き石は智を覆う

                                     川口隆司


川口さんの碁は15〜6歳の少年の碁である。
ヘタなりに固まったような、生半可な碁ではない。

成長が早すぎて、骨と筋肉の成長バランスが伴っていない。
骨だけメキメキ伸びるものだから、体中が軋み痛む。

私には二度と味わえない醍醐味! 羨ましい限りである。
力山を抜き石は智を覆う・・・・好漢青春を謳歌されよ。

                                  高野圭介 記


家田先生最後の指導碁です。
 今日で家田先生の指導碁が中止となるので、無様な碁は打たないと決めて臨んだ。

結果として、布石がまだまだダメ。攻めを考えながら始めたがヨミが中途半端。
 中盤で全体を見る事に注意が足りない。いろいろと反省するとろの多い碁でした。

                                    川口隆司 反省の弁

問題1.右下隅・黒4
まず、布石の始めに右下白Bのカカリに黒Cはダメと、
高野先生の指摘があった。

黒4は隅を大きく囲った積もりであろうが、
白からのスソガカリが適切で、全く守っていない。(高野)

問題2.下辺・黒10
黒10は悪いところではないが、誰しもが陥りやすい問題点。
盤を見る目が違っている。

右辺大ケイマに受けるか、ウチコミか、又、左辺白1にトビツケか。
味良くマモルか、セメの続行姿勢を保つべし。(高野)


問題3.右上隅

両ガカリからの
難解定石


川口さんの研究熱心で、見事な攻撃精神に感服した。(高野)

川口さんの反省の弁は以下のごとし。
上の白Jの両カカリから始まった一連の流れは、
  (1) 黒QのハネよりSのハネが先だった。
(2) 黒26より28のツギ。
(3) 黒40のキリは白41の所へハサミ。

家田先生によれば、
この隅の難解定石は四つぐらいのパターンがあって難解中の難解。
私はその一つだけを墨守していた。大間違いだった。
打てば、私も間違いなくハマっていた。
中途半端な定石覚えを恥じた。(高野)

最後の敗着
右辺、黒150がだめでした。何の意味もなかった。
左辺、白153に下がって打つべきで、細かいながら残っていたかも。

黒150が最後の敗着か。(川口)

川口反省記
私の碁は、目下、成長痛と評していただいたが、
2級の人と握って打てば、全く同じような碁になってしまう。
なぜそうなるのか、分からない。

全身に痛みが走る今の碁から脱却出来るのはいつか。
明日に向かって、鋭意、研鑽あるのみ。

川口反省記



家田隆二八段  vs  5子 川口隆司

骭、骭、最後の一局。


2015年4月7日  於須磨・稲葉プラザ3F

226手以下略  白5目勝ち