異筋の悲哀

                                 高野圭介自戦記

家田隆二八段 vs 二子 高野圭介

2007年1月22日 於隆研・神戸サロン
129手完 白中押し勝ち



動く藪の陣形
(世界を恐怖に陥れた戦法)


敵に当たる際は潮(ウシオ)のように広がって襲い、
突撃の際は鑿(ノミ)のように纏まって敵中を突破せよ」

テムジン こと ジンギスカン



潮の如く大きく拡がって打たねばならなかった。

黒24は中と横を両方打とうとした、異筋かも知れない。
プロの眼の行かない筋だから、やはり、通常の手法・・・

黒24は26とケイして、白41。次いで、64とカケて、大きく包んでいく。

そうえでなければ・・・


黒100まで、精いっぱいの対応であったが、
黒100が明暗を分けた。

ピンと、左にハネたら、白は窮していた。

とはいえ、スタート、異筋黒24の「負の遺産」を刈り取る時が来た。

本手と思える黒100は火事場では通用しなかった。
残念ながら、鑿の刃が丸く、役に立たなかった。



 ここで、万事休す。 反省!