厚みか?走るか?それが問題だ


家田隆二 八段  vs  2子 高野圭介

158手止め  時間切れ打ち掛け

2015年2月3日  於 骭、

                             高野圭介自戦記

 
棋風とは面白い概念だ。

地に走らなくとも、いつしか結構地が着いてくる。
立ち上がりから狡っ辛く稼ぎたくってもいつまでも地の独り占めはそうはいかない。

まずはそのバランスをどちらを優先させるか。
どちらも同じ棋風ならばどうなるのか?

 


本局は私は殺し屋・加藤剣正本因坊がこよなく愛した目外しからの掛け掛け作戦
を踏襲した。本局は踏襲の真似事であって、同じことをしたと言うのではない。

黒が36.38.40と3手掛けたのに対し、白が足早に、35.37.41と足早に展開した。(下図)
その可否を問うのである。

次は黒番

因みに、家田評は黒30カカエでは右辺35辺りに展開すべきか?
下辺の白は充分で、40まで黒甘い、と評。

碁の根幹を為すもの。その辺りを知りたい。

 
中盤、中央、黒102ハネダシが気持ちよい一手だった。
黒112が難しくて分からなかった。

白139備えは果たして要ったか?ちょっと疑問。

 
左辺、 コウぐらいにはなるものと、黒150と手入れして取り切った・・・積もり。
手入れは不要で、プロなら、簡単にヨミ切れるところらしい。

実戦では手入れしたくなる。この辺りが甘い。

最後は時間切れで、打ち掛けとなった。