最後のテスト:八つをクリアー

気持ちで負けないで、ヨミ込んで一つ一つをパス。

                                     高野圭介




家田隆二棋士  vs  二子  高野圭介

浮世絵に登場した名場面





諸般の事情で、家田先生の指導碁は一旦終焉を打つことになった。

 家田先生とは20年間に受けた指導碁・棋譜の残っているものが200局ある。
棋譜が採れていないものも入れると、平均月一で、240局は下らないと思う。



その掉尾を飾るののがこの一局となった。


家田先生の退官テスト八題を見事パスした。
先生より
「生涯の名局!」と讃辞を戴いた。


以下は240局目の出題と解答

 テスト1.白7トビツケ
黒8はヱイ!と、ハネたが、白9の変化球の難問。
もし、11とオサエたら、ハマってしまう。
黒10からの変化は良い勝負で分かれた。・・・
パス

テスト2.白19トビツケ 
単に22オサエだと、20ヒキでハマってしまう。
この際、20ハネダシが正解だった。・・・
パス。
しかし、黒22は25オサエか、61トビツケが良くて、
本譜白25マゲを許しては
準正解となってしまった。

テスト3. 右上隅キリ
黒44オサエが正解で・・・パス。
それ以外ではなかなか難しい。

テスト4.中央突破
黒70から72.74と悠々突破して万々歳・・・パス
白の陣営はこの辺り、形を成していない。

テスト5.下辺上ハネ
黒94で、白の注文は反射的な隅オサエだったが、
注文を外して、上ハネが正解・・・・
パス

テスト6. 右辺の手作り
黒136ツケからハネ、カケツギで活き。・・・パス
ここで、白149が冗長で、左辺ケイマぐらいか。

テスト7.左辺オサエ 
家田先生が愕然とした・・・と述懐された黒の勝着。
左辺黒150オサエで、すべては終わった。・・・
パス。

テスト8.左下隅手入れ  
左下隅は手入れが必要。最後にはセキになるから。
今、たちまちではないが、残っているので、安全策。



家田隆二八段  vs  2子 高野圭介

家研・骭、最後の一局。


2015年4月7日  於須磨・稲葉プラザ3F

226手以下略  黒9目勝ち