ヨセの名手・家田隆二八段の本領 家田隆二　八段　　ｖｓ　　3子　高野圭介 202手以下略　　白5目勝ち 2014年8月5日　於　�骭､ 　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　高野圭介自戦記
ヨセの名手	ヨセ切って勝つ手法。 ある意味では、かっての関西棋院流と言われたお家芸とも言えよう。 その流儀打破の旗手として、 日本棋院に立ちはだかったのが本田邦久九段であり、 その後、武闘派として怖れられたのが結城聡NHK杯である。 今では、関西棋院流なんて言葉は死語だ。   家田先生は関西棋院棋士の内でも、なおうてのヨセの名手。 先生もそのことは自負されていて、 ヨセ切って勝ち星を勝ち取ったことは珍しくないそうだ。 本局もその奥の手が随所に見られた。
家田評	黒21下ツケは機敏。 黒36はもう1本オスべきか。 黒61は好手。 黒57は中央３目の真ん中が厳しかった。 白81まで、薄いのは薄いが、手入れできない。 黒99は白100を許した。右辺白の活きに相当なてこ入れとなった。 つまり、黒99は悪手で、単に103。これなら、右辺白は危険大。
高野反省	黒36はもう1本オスと、ウチスギになるかと止めたが、・・・ 黒71中央カケは反省。右辺中央辺りに先着すべき。 黒89は一種の勝負手。 右上隅黒127は130アテを打って、変化するところ。定形はダメか。 黒141が一手パスの敗着か。左上隅二二にノビ切ってガンバル。 黒143もオカシイ。敗着と断定。
ヨセの本領	白206に家田先生のヨセの本領を見た。 想像も付かないヨセの妙手。 勝敗だけを言うなれば、左下隅完全に一手パスだ。