星に両がかり新手試行中

                                          高野圭介

 

  関西のドン・西村 修が四子の碁を打つと聞いた。
彼が置かせるなら何の不思議もないが、置くのである。
それが、新進気鋭の村川大介と聞いて、まさに興味津々・・・

観戦中、アッと驚く変化が現れた。かく申す小生が長年取り組んでいる変化の一つ。
右上隅、星に両がかりの滅多に見られない変化である。



村川大介五段 vs  4子 西村 修
               コミなし

2009年 5月9日 250手完   黒中押し勝ち


 
">  もう15年も前1995年頃、

陳嘉永九段から
「呉清源先生から、星の両付けから中へ飛ぶ手が
筋が良いと言われた」と聞いた。

元来、私は一間トビが
碁の根幹を為す、
強くて美しい姿として把握していて、
素直に了解できた。



碁吉会創立十周年を記念して編纂した
『醍碁味』に実戦で試した数々を披露した。


それが、本局に実現したのである。
では時系列で、実戦の数々
・・・・・









1.橋本昌二九段に初めて試みた図である。

手順中、黒9フクレは白6にアテる一手と評。


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 2.碁聖戦の前座を務めたとき、佃亜紀子二段に打った。

白4ハイ込みに、黒5は6*6であったか?
 


3.棋友・唐騰アマ中国5段に高野が打った。
 
  「こんな打ち方もあるのか?」と眼を白黒。

おもしろい!と、早速・・・・

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">  4.唐騰さんが王如南院長に早速試みた。

私が中国アマ5段を許されて、
記念対局を打った。

その隣で・・・


 5.邱継紅五段は長考に入る。

黒15コウトリから、白にとっては厳しいコウ。


小生の打ち碁より

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 6.陳 倩微プロ二段は1999年度
中国大学生第一名(位)

私の先番。

黒11アテは、当然とはいえ好手。

遡って、白6は打たずもがなと自戒された。


 7.今井昭三アマ8段と小生の対戦から・・

まさしく平明流。

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8.本局・西村ドンの村川大介の三三入りだ。

奇を衒わず、最も美しく待望の形だった。

感動した。

 

 せいぜい何局か打ってみた程度だが、まだ同形はない。

将来、定石化候補は?
たぶん No.8